ファッション

2024.05.26 16:00

伝記作家が語る英国王室の「スタイル・アイコン」とその不在

Queen Elizabeth II & Prince Philip ride back to the Palace, after lunch at Guildhall, as part of HRH Silver Jubilee celebrations, Tuesday 7th June 1977. (Photo by MSI/Mirrorpix/Mirrorpix via Getty Images)

ヴィッカーズはカミラ王妃についても、帽子の選び方を考え直すべきだと述べている。ロイヤルたちが着用してきた派手な帽子の多くは、トレイシーが手掛けたものだ。
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ちなみに、男性のロイヤルたちは、Vince Fletcher(ヴィンス フレッチャー)のシューズ、ワックス加工を施したBarbour Ashby(バブアー アシュビー)のコート、Hunter Boots(ハンターブーツ)の長靴、Thom Sweeney(トム スウィーニー)のスーツなどを愛用していることが知られている。

王室の真のスタイル・アイコン

ロイヤルたちのなかで、誰より人目を引く存在だったのは、もちろん亡きエリザベス女王だ。ヴィッカーズは、「女王はピンクや緑、黄色など、鮮やかな色をまといました。それは主に、人込みのなかで、遠くからでも女王の存在が確認できるようにするためでした」と話す。

「公の場では、ほかの人が着ない色、プライベートでは、抑えた色合いを選んでいました」

女王が身に着けたもののなかで、彼が最も気に入っているというのは、1977年に行われた在位25周年を祝う「シルバー・ジュビリー」の式典で、女王が着用したピンクの帽子だ。
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トップの部分から、ベル型の花をかたどった25個の飾りが吊り下げられたその帽子は、長年にわたり王室メンバーに帽子を提供していたシモーヌ・マーマンが制作したものだ。

また、「現時点ではスタイル・アイコンがいない」という英王室で、ヴィッカーズが最も期待を寄せるのは、「9歳のふりをしている大人のよう」だというウィリアム皇太子夫妻の長女、シャーロット王女だ。

王女がエリザベス女王の葬儀の日に見せた様子について、彼はこう語っている。

「王女は(棺の埋葬と礼拝が行われたウィンザー城内の)聖ジョージ礼拝堂を出るとき、出席していた全員と握手をしてから、車に乗りました」

「レディたちの大半がそうするように、王女はコート(の後ろ側)をなで下ろすようにしてから、シートに座りました。注目すべき、魅力的なロイヤルです。ピーコートも、きんと着こなしていました」

forbes.com 原文

編集=木内涼子

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