ファッション

2024.05.26 16:00

伝記作家が語る英国王室の「スタイル・アイコン」とその不在

キャサリン妃が愛用する国内ブランドには、Self-Portrait(セルフ・ポートレート)、Burberry(バーバリー)、Eponine London(エポニーヌ ロンドン)、Emilia Wickstead(エミリア・ウィクステッド)、Karen Millen(カレンミレン)、LK Bennett(LK ベネット)などがある。

ヴィッカーズは、キャサリン妃が公の場に出るときに着用することは、そのデザイナーのキャリアを軌道に乗せることでもあると話す。

また、2024年3月、がんと診断されていたことを公表した皇太子妃が身に着けていたのは、ERDEM(アーデム)のブルトンストライプのカシミヤのセーターだった。過去にも何度も公の場で披露しているこのセーターもまた、誰もが「自分も着られる」と思うものだ。

「酷評」されるロイヤルも

ヴィッカーズは、スタイリッシュさで注目すべきロイヤルとして、いまも数十年前に着たコートなどを着回しているアン王女や、母親から譲り受けた品を愛用しているエディンバラ公爵夫人ソフィー(エリザベス女王の三男エドワード王子の妃)を挙げている。

一方、アンドルー王子の娘たち、ベアトリス王女とユージェニー王女については、「最悪だ」と酷評したことがある。2011年に行われたウィリアム王子(当時)とキャサリン妃の結婚式に、姉妹は英デザイナー、フィリップ・トレイシーが手掛けた「異様な」帽子で出席し、メディアをにぎわせた。

後にベアトリス王女は、その帽子をオークションに出品。およそ13万1000ドル(約2050万円)で売却し、自ら創設した慈善団体The Little Bee Initiative(リトル・ビー・イニシアチブ)を通じて、収益をUNICEF UKChildren in Crisis(チルドレン・イン・クライシス)に寄付した。

カミラ王妃もまた、スポットライトを浴びる立場にありながら、スタイル・アイコンにはならないもう1人のロイヤルだという。

年下のほかのロイヤルたちより、クラシックな装いを選ぶことが多い王妃は、Fiona Clare(フィオナ・クレア)、Aldridge(アルドリッジ)、Anna Valentine(アンナバレンタイン)、Bruce Oldfield(ブルース・オールドフィールド)などのクチュールブランドがお気に入りだ。
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編集=木内涼子

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