Angel Bridgeはリセが24年1月に発表した総額18億円の資金調達でリード投資を行った。同VC代表パートナーの河西佑太郎が投資した理由とは。
河西:Angel Bridgeは日本のGDP(国内総生産)にインパクトを与えるメガベンチャーになりうる会社に投資することが基本的な方針。法務領域のリーガルテックは市場が大きく、ビジネスチャンスが残されており注目していました。リセについては、2年前から継続的に事業の状況を聞かせてもらっていて、今回のラウンドで一気に投資検討が加速したかたちです。
藤田:河西さんはすごくコミュニケーションが取りやすい方というのが最初の印象。理解されづらいと感じることが多いなかで、話したことがすぐに伝わる感覚がありました。
河西:僕は証券会社やPEファンドに勤めていたころに、渉外などでよく法律事務所の弁護士とやりとりしていたので、共通する価値観や考え方があるのでしょうね。藤田さんは、西村あさひ法律事務所でパートナーまで務められた敏腕弁護士。そのうえ、お子さんが4人いて子育てもしていらっしゃる。僕は起業家にとって特に大事なのは「絶対に諦めない心」だと思っています。藤田さんをはじめリセの経営チームならば、粘り強くコツコツと最後まで必ずやりきるだろうと思いました。
藤田:日本は大企業以外の会社では、総務と法務を兼任している場合も多くて、前職では、もうすこし契約書がしっかりしていたらこんな争いは起きないのに、という案件をたくさん見てきました。そんななか、米国のリーガルテック企業が営業をかけてきたときに、法務の世界もテック化すれば変えられるんだと衝撃を受けて、自分がやってみたいと思い起業した経緯があります。
河西:月次で定例会をしているのですが、藤田さんはいつも僕の知りたい情報を正しい論点で解像度高く説明してくれます。すごいキャリアをおもちの方ですが、実際はフランクでチャームな会話も多くて、人に対する優しさを感じます。
藤田:河西さんは1on1でも長時間の相談に乗ってくださる。経営方針などの大きな決断については、もちろん社内でも議論をするのですが、自分が迷っていると周りも戸惑うので、悩んでいる姿はあまり見せないようにしています。そんなときに経営のプロからの助言をもらえることは本当にありがたいです。