欧州

2024.05.24 10:00

ウクライナ軍のストライカー装甲車が本領発揮 北東部の都市でロ軍歩兵の撃退続ける

ストライカーの集団は円状に陣取って戦うのに適している。車高が約2.7mあり、上部にセンサー類や火器を搭載するストライカーは優れた監視・射撃プラットフォームにもなり、ロシア側が忍び寄るのは難しい。

それ以上に重要なのは、ストライカーは1両で9人の歩兵分隊を運べることだ。ストライカーが4両あれば、40人近い歩兵小隊を展開できる。ウクライナ軍の別の部隊に配備されている米国製のM2ブラッドレー歩兵戦闘車はストライカーよりも重装備だが、兵員スペースは狭く、歩兵小隊を運ぶにはもっと数が必要になる。グレイがストライカー部隊は「下車戦闘部隊として運用するのが最適」と述べているのももっともだ。

第82空中強襲旅団がボウチャンシクでの市街戦にしっかり対応できる状態にあったのは明らかだ。ロシア軍部隊は北東部攻勢の最初の数日で数km前進したものの、ボウチャンシク中心部で第82旅団とそのストライカーを含むウクライナ側の強固な防御にぶつかり、ほぼ足止めされることになった。

ウクライナの調査分析グループ、フロンテリジェンス・インサイトは先週時点で、この方面のロシア軍について「足場を築こうとさらに南の森林や建物への侵入を続けているようだ」と分析しつつ、「南へ奥深く前進できるのかは疑問だ」としている。

forbes.com 原文

翻訳・編集=江戸伸禎

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