働き方

2024.05.26 08:00

働く人の短期休暇は、燃え尽きの解決策になる その理由

ギャップイヤーは、個人が自分のキャリアを振り返り、職業上の目標を再調整し、新たな集中力と意欲をたずさえて仕事に戻ることを可能にする。人事管理システム「isolved」のデータによると、2023年に燃え尽き症候群を経験したと報告した人は、労働者の約56%に上った。このことから考えても、ミニサバティカルによるリフレッッシュは特に重要だ。

燃え尽き症候群の一般的な症状には、肉体的・感情的・精神的な疲労、生産性の低下、仕事にに対する冷笑的な態度や不熱心さ、やる気の欠乏などがある。頭痛や慢性的な痛みなどのストレス関連症状、状況に打ちのめされる感覚、不幸感、仕事に関する不満、仕事に関連したうつ・不安症状なども兆候となる。燃え尽き症候群は、物忘れや集中力の低下、キャリアに対する誇りの低下にもつながる。

これに対しミニサバティカルは、自己啓発の機会を与えてくれる。社会人講座の受講、新しいスキルの習得、精神的な充電などが可能になるからだ。ギャップイヤーを取るという決断は、復職後の創造性、モチベーション、仕事への満足度の向上をもたらす。

検討すべきこと

ミニサバティカルが現在の仕事や経済状況に適しているかどうかを判断する前に、以下を検討しよう。

・現在働いている組織の人事部門に相談し、一時的な休暇の取得を認めてもらえるかを確認し、復帰できる仕事先を確保する

・仕事を辞めなければならないとしたら、長期休暇を取るだけの経済的余裕はあるか

・もし経済的余裕がないなら、安定した収入を得るために、派遣社員、契約社員、単発の仕事などを検討する必要がある

・復職する際に履歴書を見た採用担当者は、ミニサバティカルの結果として生じた「雇用の空白期間」について興味を持ち、関心を寄せるかもしれない。なぜ休暇を取る必要があったのか、ギャップイヤーがどのように自分をリフレッシュさせ、仕事と人生に対するより良い展望を得るのに役立ち、より強くなって戻ってくることができたのか、説得力のある主張が必要になるだろう。

forbes.com 原文

翻訳=藤原聡美/ガリレオ

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