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2024.05.23 11:30

【米国株ウォッチ】コカ・コーラとコストコの比較分析、過去と比べるとコカ・コーラがお得?

Jakub Porzycki/NurPhoto via Getty Images

一方コストコは、パンデミックやインフレ率の上昇にもかかわらず、会員費収入の伸びもあって事業は力強く成長している。同社は、7300万人が加入する有料会員に対して、会員料金の値上げを行う予定である。コストコの会員更新率は好調を維持しており、米国とカナダでは92.9%、全世界では90.5%となっている。この高い更新率は、会員料金からの安定した収益を確保するだけでなく、顧客一人ひとりの生涯価値を高め、全体的な収益性を高めている。さらに、食品に対する高いインフレ圧力は消費者にとって重荷であり、コスト削減努力の成果が顧客に還元されることで、結果的にコストコのような小売企業は恩恵を受けることになる。
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私たちはこの2つの企業の今後3年間の平均成長率について、コカ・コーラは一桁台前半、コストコは一桁台半ばと予想している。

3. コカ・コーラは収益性が高いが、コストコは財務リスクが低い

コカ・コーラの営業利益率は2020年の29.5%から2023年には28.6%に低下した。一方コストコの営業利益率は3.3%にとどまる。過去12カ月で見ても、コカ・コーラの営業利益率28.8%はコストコの3.4%より高い。

財務リスクを見ると、コストコの負債比率は2.5%でコカ・コーラの15.5%より低く、現金比率は22%でコカ・コーラの13%より高い。これは、コストコがより有利な負債ポジションを持ち、有事に備えたキャッシュをより多く持っていることを意味する。

4. 結論

2社を比べると、コストコの方が売上の伸びが良く、財務状況も良好であることがわかる。一方、コカ・コーラはより収益性が高い。

株価収益率(PER)などの株価指標の変動が大きいため、株価売上高倍率をベースにして将来性を見ると、バリュエーションの観点では、コカ・コーラの方が、コストコより今後3年間のリターンは上回ると予想する。現在の株価指標を過去の平均と比較すると、KOに軍配が上がる。コカ・コーラの株価は売上高の5.9倍で、過去5年間の平均は6.8倍、コストコの株価は売上高の1.4倍で、過去5年間の平均は1.1倍である。このことは、株価指標が過去の平均値に戻った場合、KOはより高いリターンのポテンシャルを持つことを示唆している。
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forbes.com原文

翻訳=江津拓哉

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