私たちはこの2つの企業の今後3年間の平均成長率について、コカ・コーラは一桁台前半、コストコは一桁台半ばと予想している。
3. コカ・コーラは収益性が高いが、コストコは財務リスクが低い
コカ・コーラの営業利益率は2020年の29.5%から2023年には28.6%に低下した。一方コストコの営業利益率は3.3%にとどまる。過去12カ月で見ても、コカ・コーラの営業利益率28.8%はコストコの3.4%より高い。財務リスクを見ると、コストコの負債比率は2.5%でコカ・コーラの15.5%より低く、現金比率は22%でコカ・コーラの13%より高い。これは、コストコがより有利な負債ポジションを持ち、有事に備えたキャッシュをより多く持っていることを意味する。
4. 結論
2社を比べると、コストコの方が売上の伸びが良く、財務状況も良好であることがわかる。一方、コカ・コーラはより収益性が高い。株価収益率(PER)などの株価指標の変動が大きいため、株価売上高倍率をベースにして将来性を見ると、バリュエーションの観点では、コカ・コーラの方が、コストコより今後3年間のリターンは上回ると予想する。現在の株価指標を過去の平均と比較すると、KOに軍配が上がる。コカ・コーラの株価は売上高の5.9倍で、過去5年間の平均は6.8倍、コストコの株価は売上高の1.4倍で、過去5年間の平均は1.1倍である。このことは、株価指標が過去の平均値に戻った場合、KOはより高いリターンのポテンシャルを持つことを示唆している。
(forbes.com原文)