AI

2024.05.21 12:30

「アーティストのためのAI」を押し出すグーグルの取り組み

しかし、これらのケースとは対照的に、今回のグローヴァーとジョンによるビデオ出演は、彼らをハリウッドにおけるホットな話題の渦中に置くことになった。昨年、ハリウッドの俳優や脚本家、監督がストライキに突入した際、主な対立点は生成AIの使用だった。

先週、アップルは新しいiPadのプロモーションビデオを公開したが、その内容は、楽器や本が油圧プレス機で押しつぶされ、全てのクリエイティブな価値が同社のガジェットに圧縮されるというものだった。この広告は、ヒュー・グラントやジャスティン・ベイトマンなどの俳優たちから反発を買った。アップルは謝罪に追い込まれ、「的外れな内容だった」とコメントした。

生成AIをめぐるアーティストの意見

先月は、ビリー・アイリッシュやスティーヴィー・ワンダー、ニッキー・ミナージュを含む200人以上のミュージシャンが、ソングライターやアーティストの生活を損なう可能性のあるAIツールを開発しないようテック企業に求める公開書簡に署名した。

しかし、全てのミュージシャンがAIに反対しているわけではない。先月、ミュージシャンのグライムスは、AIが生成した彼女の声を使って新しい楽曲を作るようクリエイターたちに呼びかけ、成功した場合は印税を折半すると宣言した。

Google I/Oで公開されたVeoのプロモーションビデオの中で、グローヴァーは作品制作におけるソフトウェアの役割について次のように語った。「AIを使用することで、これまでより早くミスをすることができるようになった。少なくともアートの世界で求められているのは、早くミスをすることなのです」

forbes.com原文

編集=上田裕資

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