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2024.05.21 09:00

米レッドロブスター、「食べ放題」に利益むさぼり食われ破産の憂き目に

レッドロブスターの現オーナーであるタイ食品大手のタイ・ユニオンは今年1月、レッドロブスター株を売却する意向を明らかにしている。その際も「業界に続く逆風」や「人件費・原材料費の高騰」を理由に挙げていた。

ただ、レッドロブスターのコストには同社に特有のものもあるようだ。CNNによるとレッドロブスターは2014年、同時のオーナーだった米外食大手のダーデン・レストランツから投資ファンドのゴールデン・ゲート・キャピタルに売却された際、取引の資金を調達するために、保有していた不動産資産の多くをいったん売却し、借り直している。

食べ放題メニューで赤字に

レッドロブスターは昨年、以前は期間限定だった20ドル(約3100円)の「エビ食べ放題」メニューをレギュラーメニューにした。客足を伸ばす狙いだったが、このメニューを選ぶ人の数を少なく見積もっていたらしく、2023年第3四半期にはこの販促メニューに利益を食われ、1100万ドル(17億円)超の営業損失を計上した。

CNNによるとレッドロブスターは2月、「ロブスター食べ放題」メニューも150人限定で提供すると発表したが、公式ウェブサイトでは「近く提供予定」という紹介のままになっている。

フォーブスはレッドロブスターにコメントを求めたが、現時点で回答はない。

米で50店舗以上閉鎖

破産申請によると、レッドロブスターは「既存の貸し手によって設立・管理される事業体」への身売りを計画している。また、既存の貸し手から1億ドル(約156億円)の融資枠を確保したとしている。

レッドロブスターは14日、全米各地で50店舗以上の閉鎖に着手していた。

レッドロブスターは1968年に米フロリダ州レイクランドに1号店をオープンし、1970年から急速に拡大した。公式ウェブサイトによると店舗数は世界全体で700あまりを数える。

3月下旬、数々のレストランチェーンの再建に関わった経験をもつティバスが新たなCEOに任命され、4月半ばには破産を視野に入れているという報道が流れていた。

forbes.com 原文

翻訳・編集=江戸伸禎

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