ただ、レッドロブスターのコストには同社に特有のものもあるようだ。CNNによるとレッドロブスターは2014年、同時のオーナーだった米外食大手のダーデン・レストランツから投資ファンドのゴールデン・ゲート・キャピタルに売却された際、取引の資金を調達するために、保有していた不動産資産の多くをいったん売却し、借り直している。
食べ放題メニューで赤字に
レッドロブスターは昨年、以前は期間限定だった20ドル(約3100円)の「エビ食べ放題」メニューをレギュラーメニューにした。客足を伸ばす狙いだったが、このメニューを選ぶ人の数を少なく見積もっていたらしく、2023年第3四半期にはこの販促メニューに利益を食われ、1100万ドル(17億円)超の営業損失を計上した。CNNによるとレッドロブスターは2月、「ロブスター食べ放題」メニューも150人限定で提供すると発表したが、公式ウェブサイトでは「近く提供予定」という紹介のままになっている。
フォーブスはレッドロブスターにコメントを求めたが、現時点で回答はない。
米で50店舗以上閉鎖
破産申請によると、レッドロブスターは「既存の貸し手によって設立・管理される事業体」への身売りを計画している。また、既存の貸し手から1億ドル(約156億円)の融資枠を確保したとしている。レッドロブスターは14日、全米各地で50店舗以上の閉鎖に着手していた。
レッドロブスターは1968年に米フロリダ州レイクランドに1号店をオープンし、1970年から急速に拡大した。公式ウェブサイトによると店舗数は世界全体で700あまりを数える。
3月下旬、数々のレストランチェーンの再建に関わった経験をもつティバスが新たなCEOに任命され、4月半ばには破産を視野に入れているという報道が流れていた。
(forbes.com 原文)