また、全体的な結果を見るだけでなく、トップパフォーマーたちの変化や傾向と合わせて評価することが重要です。これまでトップレベルの成果を出してきた優秀な社員たちが、燃え尽き症候群の兆候を見せはじめていたり、急に休みが増えていたり、モチベーションの低下が見られる場合、スコアが低かった項目の重要性や緊急性がよりいっそう増すでしょう。
ハイパフォーマンスカルチャーの醸成に注力しているスタートアップであれば、組織全体としての健全性に加え、このように特にトップパフォーマーたちの状態を把握することが重要になります。実際、もし低いスコアのほとんどが下位10%のパフォーマンスの社員から来ていることがわかったとしたら、サーベイの結果に対する見方や、そこから導き出される戦略的判断も変わってくるのではないでしょうか。
従業員サーベイは組織の健全性を測る上で極めて効果的なツールですが、明確な目的を持って使う必要があります。自社の状態を把握するのに非常に有用なデータが得られる一方で、そのデータをどのように活用するかは、組織ごとの目標や優先順位に合わせて決めるべきでしょう。
連載:VCのインサイト
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