3. プレゼン時に、聴衆のニーズを無視する
プレゼンテーターとして聴衆にインパクトを与えられることは、単に望ましいだけでなく、リーダーにとって欠かせないスキルだ。自信をもつことは大切だが、大きすぎるエゴは、聞き手に影響を与えるプレゼンテーターになる上で大きな障壁となり得る。Presentation Design Co.(プレゼンテーション・デザイン)の創業者兼ディレクターで、『The Presentation Playbook』の著者であるクリス・フレッグは、「いかなるプレゼンテーションにおいても、聴衆のニーズに焦点を当て、彼らに対してどのように価値を提供すればよいかを明確に理解しなければならない」と述べる。
「エゴが肥大していると、自己中心的なアプローチにつながり、プレゼンなんてぶっつけ本番でも大丈夫だろうとか、聴衆が無条件に自分の発言に関心を持ってくれるだろう、という考えになる。このタイプのプレゼンテーターは、事前にやっておくべき重要な準備を怠り、プレゼンが始まる前から失敗することになりがちだ」
フレッグは、自分のエゴを脇に置き、聴衆が自分に全く関心を持っていないと仮定するところから始めるよう勧める。「その上で、どんな聴衆なのかを理解し、彼らに関心を持ってもらえるようメッセージを調整するといい」とフレッグは言う。「そのようにマインドセットを変えることで、聴衆とつながり、望ましいインパクトを与えられる可能性が大幅に高まる」
4. チャレンジを恐れる
マインドセットのトレーニングを提供する企業、CETfreedom(セットフリーダム)の創業者であるリサ・ターナー博士は、リーダーには、ある程度のエゴが必要だと考えている。実際、エゴが不足しているリーダーは、失敗を恐れ、自分の能力やスキルを疑う傾向があるため、イニシアティブを発揮するのに苦労することがある。その結果、新たなチャンスを探求したり、新しいテクノロジーやプロセスを試したりすることができない可能性がある。「エゴが小さいことは、自尊心の低さや、固定マインドセットと関連していることが多い」とターナーは言う。「固定マインドセットではなく、成長マインドセットを構築することに重点を置くべきだ。成長マインドセットとは、能力は献身と努力によって伸ばせると信じる姿勢を表す。これらは、心理学者のキャロル・ドウェックによる造語だ」
ターナーは、成長マインドセットを身につけたリーダーは、失敗の恐怖に支配されないため、困難にうまく対処し、リスクを取る可能性が高まる、と主張する。失敗を恐れる代わりに、学ぶ機会を受け入れるのだ。
「バランスの取れた強いエゴを構築するには、まずは自己を認識し、エゴと自尊心を同時に高める必要性に気づくことから始まる」とターナーは説明する。「あなたが、自尊心の低さをエゴイスティックな行動で覆い隠しているのなら、コーチングを受けることが役立つ。自分を制限している考え方に気づき、それを取り除くことに役立つだろう」
(forbes.com 原文)