今回ジュネーブで開催された腕時計オークションで最高値を記録したものは、1948年製のパテック・フィリップ「Ref. 1518」だ。この個体のようにピンクゴールド製ケースの「1518」は58個しか製作されておらず、さらにピンクダイヤルを持つものはわずか12個のみだという。246万5000スイスフラン(約4億2200万円)で落札された。
もう1つのパテック・フィリップ、「Ref. 2526」も68万400スイスフラン(約1億1700万円)という高値で落札された。ピンクゴールド製ケースにブラックのエナメル仕上げダイヤルを組み合わせたこの「2526」は、わずか8個しか存在が確認されていない。
通称「ポール・ニューマン」ダイヤルと呼ばれる文字盤のロレックス「デイトナ」は、何年も前から垂涎の的となっているが、今回のオークションには「Ref.6262」の中でも特別な個体が出品され、30万2400スイスフラン(約5180万円)で落札された。クリスティーズによると、この腕時計はペルー空軍(FAP)のために製作されたもので、1962年から1970年代後半にかけて、同軍にはデイトナのほか「サブマリーナー」や「GMT」など約700個のロレックス製腕時計が納入されたという。
最後にご紹介するロレックスのレアモデルは、1950年代製の「Ref. 6100」で、クロワゾネ(七宝)エナメル仕上げの文字盤には紋章があしらわれている。エナメル職人マルグリット・コッホによって装飾が施されたこのモデルは、3本しか製造されなかったうちの1本だ。27万7200スイスフラン(約4750万円)で落札された。
(forbes.com 原文)