コノコフィリップスは第2四半期の石油の生産予測を原油換算日量191〜195万バレルに引き上げた。とはいえ、投資家にとっては、これらの予測がどのように実現されるかに注視し、同社が掲げるサステナビリティへのコミットメントが確実に達成されるかについてフォローすることが賢明であろう。コノコフィリップスが成功するためには、コスト規律を守り、技術革新に投資し、戦略的買収を行うことが極めて重要である。
株価パフォーマンス
COPは、2021年1月初旬の40ドル台から現在の121ドル前後まで200%という極めて力強い上昇を見せている。しかし、COPの上昇は一貫しているとは言い難い。2021年のリターンは80%、2022年は63%、2023年はマイナス2%だった。一方、S&P500種株価指数のリターンは2021年27%、2022年マイナス19%、2023年24%であり、COPは2023年にS&P500を下回っている。決算分析
今年第1四半期のコノコフィリップスの売上高は145億ドル(約2兆2000億円)で、前年同期の155億ドル(約2兆4000億円)から減少した。同社の平均実勢価格は前年同期比で7%下落し、石油換算バレルあたり56.60ドルとなった。それにより、純利益も前年同期比13%減の26億ドル(約4050億円)となり、1株あたり純利益は2.16ドルだった。コノコフィリップスの総生産量の約半分は天然ガスまたは天然ガス液である。同社の平均実勢価格の低下は主に、同四半期において、アラスカ州を除く全米各州(ロウアー48)における天然ガスの実勢価格が46%低下したことに起因している。
米国では予想以上の暖冬の影響で、暖房用燃料の需要が低下した。しかし、需要の減少にもかかわらず、同四半期におけるコノコフィリップスの総生産量(原油換算)は前年同期比6%増の日量190万バレルとなった。ロウアー48における同社の平均生産量は日量105万バレルで、パーミアン盆地が日量74万バレル、イーグルフォードが日量20万バレル、バッケンが日量10万バレルであった。ロウアー48は、米国の3つのシェール盆地(イーグルフォード、バッケン、パーミアン盆地)とメキシコ湾で構成されるが、アラスカは含まれない。総産出量のほぼ55%がロウワー48での生産によるもので、そのうち39%がパーミアン盆地からのものだった。
結論
私たちは、コノコフィリップスの2024年度通期の売上高が前年度比4%増の608億ドル(約9兆4000億円)、一株あたり純利益(EPS)は8.70ドルになると予想する。売上高と利益の見通しを変更したことから、予想EPSの8.70ドルに株価収益率(PER)14.8倍を掛け合わせ、私たちはCOPの目標株価を1株あたり129ドルに修正した。(forbes.com原文)