そんな中、ツイッターの創業者で決済企業Block(ブロック)のCEOのジャック・ドーシーが、ビットコインの価格が2030年までに100万ドル(約1億5500万円)に跳ね上がると予想した。これにより、ビットコインの時価総額は20兆ドル(約3100兆円)に達することになるが、この急騰を後押しする要因の1つがブロックのビットコイン関連の取り組みという。
ドーシーは、ニュースサイトPirate Wiresのインタビューで、2030年までのビットコインの価格見通しについて尋ねられた際に、「少なくとも100万ドルになる」と述べ、「この数字に到達し、さらに上昇していくと信じている」と付け加えた。
彼は、ビットコインの利用拡大やエコシステムの改善に取り組む人々や企業によって、ビットコインの市場規模が急速に拡大すると考えている。
「ビットコインの最もすばらしいところは、創設時のストーリーを別にすれば、ビットコインに取り組む人やそこから報酬を得る人、それを自分のために購入する人などのすべての人々が、エコシステム全体をより良いものにしている点だ」とドーシーは述べ、「他の何よりも魅力的なエコシステムとムーブメントがここにはある。私は多くのことをビットコインから学んだ」と語った。
彼のきわめて強気なビットコイン価格予測は、このコインが「2030年までに150万ドルに達する」と1月に予測したアーク・インベストメントのキャシー・ウッドCEOや昨年、「100万ドルに到達する」という賭けに名乗りを上げたコインベースの元CTOでアンドリーセン・ホロウィッツの元パートナーであるバラジ・スリニバサンらの同様な予測を思い起こさせる。
ブロックは粗利の10%をビットコインに投資
ドーシーの決済企業ブロックは、すでにかなりのビットコインを保有しているが、4月にビットコイン関連の月間粗利益の10%をビットコインの購入に使い始め、2024年中は毎月買い増しを行うと発表した。同社の第1四半期のビットコイン関連の粗利益は8000万ドルだった。「私たちのビットコインへの投資はテクノロジーを超越したものであり、経済的エンパワーメントが規範となる未来への投資です」とドーシーは同社の予想を上回る四半期決算とともに株主書簡に記していた。
ブロックは最近、ビットコインのハードウェアウォレットを発表し、今年初めには「完全なビットコイン・マイニングシステム」の構築を発表していた。
「インターネットはネイティブな通貨を持つことになるが、これは一夜にして起こることではない。既存の金融システムと新興の金融システムは、しばらくの間、並行して運用されるだろう」と、ドーシーは書いていた。
(forbes.com 原文)