テクノロジー

2024.05.13 10:00

アップルの次なる「UI革新」視線追跡・ジェスチャー入力をMacに搭載も?

MacではマウスとGUIを、iPodでは手で持った端末を簡単に操作できるクリックホイールを導入。iPhoneでは、タッチ操作によるUIを飛躍的に改善した。iPadにも同様のUIを採用し、コンピュータの携帯性を格段に飛躍させた。アマゾンやグーグルの端末にも音声UIアプリはあるが、AppleのSiriは、あらゆるAppleデバイスで使用できる音声ナビゲーションツールになっている。

Apple Watchは主要なスマートウォッチとなり、新たなタッチ操作で使いやすさが向上した。

そしてアップルはこの度、新たに投入したApple Vision Proで、アイトラッキング、ピンチ、ジェスチャー、音声をXR(クロスリアリティ)ヘッドセットの標準UIにしようとしている。

Apple Vision Proの操作に使われているのは、新しいUIだ。私は、アップルがこのUI、特にアイトラッキングを、MacやMacBookなどの現行製品に展開するとみている。Apple Vision Proを使用した人は、アイトラッキングがヘッドセットの操作方法に革新をもたらすことを理解できるだろう。アイトラッキング技術は、人の目の動きと視線を追い、デジタルデバイスとの画期的なインタラクションを生み出す。アイトラッキングでアプリを見つけて、ピンチジェスチャーでアプリを開く。そして手のジェスチャーで、画面の位置を調整したり、開いているアプリからアプリへと移動したりする。

ジェスチャーが最終的にMacのマウス、さらにはキーボードにとってかわり、音声コマンドと組み合わせて、コンテンツ作成やリクエスト操作を行えるようになるのではないか。これは、Macへのタッチスクリーン搭載を拒否してきたアップルが、それに代わるUIとして採用できる技術としても有望かもしれない。

マウスとキーボードをなくすべきだと言っているのではない。ただ、アイトラッキングとピンチジェスチャーを追加すれば、MacのUIが拡張され、用途の幅が広がるということだ。

アップルのマン・マシン・インターフェース分野での功績は疑いようがない。同社は、コンピュータやデバイスが使いやすく進化する上で重要な役割を果たしてきたのだ。

forbes.com 原文

翻訳=Takuya Nagata

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