健康

2024.05.13 17:00

母親が産後に感じる「どうしようもない怒り」の正体、心理学者が解説

この激怒を経験した母親は、しばしば急激な気分の変動、深い孤独感、うつ、絶望感を感じ、自分自身や赤ちゃんを傷つけるような考えを引き起こす可能性がある。産後の激情と産後うつ病の関連性もよく知られており、連鎖効果の可能性が示唆されている。圧倒的な怒りの感情が管理されずに放置されると、母親と赤ちゃん、そして家族の残りの人々にも精神的および身体的な害を及ぼす可能性がある。極端な場合、産後の激情は揺さぶられっ子症候群や、さらに悲惨な結果につながることもある

このような深刻なリスクを考えると、産後の激情を経験している母親が自分の感情を健全に発散する方法を見つけることが不可欠だ。例えば次ぎのとおりだ。

レイジルームは室内に入った人がガラス製品や電化製品、家具などの物を安全に壊すことができるよう特別に設計された場所だ。怒りを抑え込んだ感情を身体的かつカタルシス的に発散するのに最適だ

・ランニングやパンチングバッグの使用、高強度インターバルトレーニングなどの身体運動は、怒りを発散させ、落ち着きと幸福感をもたらすホルモンであるエンドルフィンを作り出すのに役立つ

セラピーとカウンセリングは、怒りを乗り越えるための最も効果的な方法だ。産後の問題を専門とする人からの専門的なガイダンスは、母親に怒りを探求し、対処戦略を練るための安全な場を提供することができる

・そして、氷を投げることは、型破りではあるが、ストレス解消に効果的な方法だ。浴槽やコンクリートの車道など硬い面に氷を投げつけることで、被害を与えずに劇的な視覚的・聴覚的な効果が得られる

産後激情のための健全な方法を見つけることは、単に良い考えというだけでなく、母親の幸福と家族の安全のために不可欠だ。たとえその方法が型破りであっても、母親が気分を良くし、誰にも危害を加えないのであれば、それはポジティブな一歩である。

重要なのは、母親が解放感を得ている間、赤ちゃんの安全を確保することである。結局のところ、満足感があり、危害を加えるリスクのない方法で怒りを解放することが、新しい親であることにともなう激しい感情を解放するための最も健康的な方法かもしれない。たとえそれが外から見ると少し恐ろしく見えるとしても。

forbes.com 原文

翻訳=酒匂寛

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