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2024.05.10 15:00

TikTokが生成AIコンテンツに「自動ラベル付け」、動画サイト初の試み

Shutterstock.com

ソーシャルメディア大手のTikTokは米国時間5月9日、同プラットフォームに投稿されたコンテンツが、他のプラットフォームで作成された生成AIを使ったものである場合に、自動的にラベルを付けると発表した。同社は、動画共有プラットフォームとしては初めて、この施策を導入する。

TikTokは声明の中で、デジタルコンテンツの来歴証明技術の標準化を目指す団体C2PA(Coalition for Content Provenance and Authenticity)の技術、コンテンツ・クレデンシャルを使用する最初の動画共有プラットフォームになると述べた。この技術は、AIで生成されたコンテンツに、それがいつ、どこで作成されたかを示すメタデータを付加し、プラットフォームが即座にそれを認識できるようにするものだ。

9日の声明でTikTokは、「他のプラットフォーム」で作成されたコンテンツにこの技術を適用するとしたが、具体的にどのプラットフォームを含むのかを開示していない。

コンテンツ・クレデンシャルは、まず動画と写真コンテンツに適用され、近日中に音声のみのコンテンツにも適用される予定という。このラベリング技術は他のプラットフォームで共有されるTikTok動画にも適用され、ユーザーは「コンテンツがいつ、どこで、どのように作成または編集されたか」を確認できるようになるとTikTokは述べている。

さらに、TikTokは若者にメディアリテラシーを教える団体のMediawise(メディアワイズ)と提携し、メディアリテラシーに関する動画を年間を通じて12本公開するほか、AIのラベリングや誤解を招くコンテンツに関するキャンペーンを別途展開するとしている。

TikTokはすでに、昨年9月に発表した独自の特殊効果を使用して作成されたAI生成コンテンツにラベル付けを行っており、この機能は、将来のラベル付けの自動化の可能性を示唆していた。TikTokはまた、ユーザー自身が作成したAI生成コンテンツにラベルを付けるツールを、他社に先駆けて立ち上げていた。

9日の発表は、2月にメタが行った同様のアップデートに続くものだ。メタは、フェイスブックとインスタグラムにおいて、AIで生成した画像へのラベル付けを「今後数カ月以内に」開始すると述べていた。

ガーディアン紙によると、YouTubeも11月にガイドラインを発表し、レコード会社がAIによって生成されたアーティストの声を含む動画の削除を要求できるようにしていた。TikTokやメタ、YouYubeらは、大統領選挙の年である2014年を通してAIが生成したコンテンツを規制する計画を発表している。

TikTokと親会社のバイトダンスは、今回の発表に先立つ7日に、米国で成立したこのアプリの使用を全米で禁止できる法律が、表現の自由を定めた米国憲法に違反していると主張する訴訟を起こしていた。

forbes.com 原文

編集=上田裕資

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