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世界37カ国、700万人が愛読する経済誌の日本版

NPO法人PADM代表(遠位型ミオパチー患者会)の織田友理子。(フォーブスジャパン9月号より)

テクノロジーがあれば、障害は乗り越えられる。

世界中のバリアフリー情報をマップ化し、車椅子ユーザーが手軽に投稿できるアプリを開発する―。そんなアイデアが今年3月、Googleが主催する非営利団体向けの支援プロジェクト「インパクトチャレンジ」でグランプリに輝いた。中心になっていたのが、NPO法人PADM遠位型ミオパチー患者会の代表を務める織田友理子。

「“情報”さえあれば、車椅子でも外に出ようという気になれる。多くの人と情報を共有できれば、飛び出だそう、という勇気が生まれる」
「みんなでつくるバリアフリーマップ」というプロジェクト名には、そんな思いが込められている。

これまでも「車椅子ウォーカー」という名のもとに、自ら集めたバリアフリー情報をYouTube上でリポートしてきた。車椅子ユーザーは、こうやって飛行機に乗ればいいし、ミカン狩りだってイチゴ狩りだって楽しめる―。当事者だからこそわかる情報を、積極的に公開してきた。でも、やがて「自分だけでは集めきれない」という悩みにぶつかる。

車椅子ユーザーはみな、それぞれの生活圏内では、詳しすぎるほどの情報を持っている。それらをまとめてアウトプットする仕組みをつくりたい、と思った。

「これまで、障害者はどこか閉鎖的だった気がするけれど、いまはスマホの画像や映像を通して情報が手に入る。世界各国の好事例をまとめ、判断材料にすることだってできる」

10年前、織田が車椅子生活を余儀なくされたころは最寄り駅にようやくエレベーターが設置されはじめたような環境だった。技術革新が障害者に対し、障害を感じない社会を切り開いてくれているように感じる。

Googleインパクトチャレンジのファイナル当日。1分間のスピーチでは、緊張のなか必死に言葉を紡いだ。訴えたかったのは、約4.5cmの段差が自分にとっては“壁”であること。このプロジェクトは、車椅子ユーザーだけでなく、ベビーカーや杖なしでは歩けない人々にだって役立てることができる、ということ。

会場では、知り合ったばかりのアメリカ大使館のスタッフに「海外連携もしていきたい」と、フレンドリーに話しかけてみた。すると、相手はその後ひそかに、オバマ大統領も出席する「グローバル・アントレプレナーシップ・サミット」に応募してくれていた。7月下旬、夫とともに開催地であるケニアに飛ぶ予定だ。

「夢は、海外の車椅子ユーザーが日本に来てくれるようになること」
“いま”を生きる障害者として、自分には何ができるか。そんな強い思いが、織田を突き動かしている。

古谷ゆう子 = 文 岡田晃奈 = 写真

 

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