米国時間5月8日に公開されたポリティコとモーニング・コンサルトによる世論調査によると、登録有権者の過半数がバイデン大統領の米国救済計画法や超党派インフラ法、CHIPS法について「何も見ていない」、「読んでいない」、あるいは「あまり聞いていない」と答えており、48%がインフレ抑制法についても同様の回答をしていた。
また、この4つの法律について何か聞いたことがある有権者のうち、これらの法から個人的に良い影響を受けたと答えたのは約25%のみだった。
一方、トランプ前大統領は、大規模なインフラ整備を繰り返し試みて失敗したにもかかわらず、トランプがインフラ整備と雇用創出を促進したと答えた有権者は37%で、バイデン大統領が同じ役割を果たしたと考える有権者の割合(40%)とほぼ並んでいた。
直近の他の世論調査では、2024年の大統領選挙で誰に投票するかを決める際に、経済とインフレが有権者の最大の関心事であることが示されていた。4月のABCニュース/イプソスの世論調査では、回答者の88%が経済を、85%がインフレを、投票の意思決定に最大の影響を与える問題に挙げていた。
また、同調査では、経済とインフレへの対処の両方で、バイデンよりもトランプを信頼する有権者が多いことが示されていた。経済についてトランプを信頼する有権者は46%で、バイデンを信頼する有権者は32%だった。インフレへの対処でトランプを信頼する有権者は44%で、バイデンを信頼する有権者は30%だった。
バイデン大統領は、2022年6月にインフレ率が40年ぶりの高水準に達した後の8月に、インフレ抑制法に署名した。しかし、その後の1年間でインフレ率は低下したものの、同法が要因ではなかったことは大統領も認めていた。
「私は、この法をインフレ抑制法と呼ぶべきではなかったと考えている。なぜならこの法は、インフレ率を下げることよりも、経済成長をもたらす代替策の提供に重点を置いているからだ」と、バイデン大統領はその当時述べていた。大統領は、その代わりに気候変動対策や医療費の引き下げ、新規雇用創出への巨額の投資を宣伝していた。
同じく2022年8月に署名されたCHIPS法は、半導体の国内研究と製造を促進するためのものだった。また、議会は2021年11月に、道路や橋、鉄道システムを再建し、高速インターネットへのアクセスを強化するための超党派インフラ法を可決した。さらに、2021年3月に承認されたバイデン政権の最初の主要な立法成果である米国救済計画法は、パンデミックからの復興を目的としたもので、低所得者層への支援に加えて、州政府や地方自治体、学校に対する数十億ドル規模の援助を行っていた。
ポリティコとモーニング・コンサルトの世論調査によると、インフレ抑制法が個人的に良い影響を与えたと答えた民主党議員の割合は37%で、同様の回答を行った共和党議員の割合の12%や無党派議員の割合の15%を上回っていた。
(forbes.com 原文)