——宮田さんは権限移譲、中島さんは言語化が成功の要因だったそうですね。それぞれお話しいただけますか。
宮田:SmartHRのサービスを開始した2015年末は3人だった組織が、いまでは約1000人の社員を抱える規模になっています。SaaSビジネスの場合、いかに人を採用して上手く組織を拡大させられるかが、事業の成長に密接に結びつくんですよね。もともと私はキャリアのスタートがPdM(プロダクトマネージャー)だったのですが、サービスをローンチして半年後には開発のミーティングに出なくなりました。またCOOの採用以降はビジネスのミーティングにも参加しないなど、どんどん人に任せて権限移譲できたのは、成功のポイントだったと考えています。
中島:いまの会社で3回目の起業なのですが、ミッションの重要さをとても感じています。メンバーには、スタートアップから移ってくる人もいれば、大企業でマネジメントをやっていたような人もいます。そんな中で会社の目指すべき姿がひとつの言葉として現れないと、それぞれの力を結集することは難しい。そこで、「7 Spirits」と名付けた行動指針を掲げています。経営層から社員に至るまで、みんながその指針を意識し、そこに即したことだけをやりましょうと。加入時期や世代を超えて、言語化によってメンバーをひとつにつなぐことができます。これは起業家の皆さん、意識するといいのではないでしょうか。
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