レディットの株価は、時間外取引で15%急騰して57ドルをつけた。同社の株価は3月21日のIPO(新規株式公開)の直後に約75ドルの最高値をつけた後に下落し、4月中旬には40ドル付近に沈んだが、そこから40%以上回復した。
この急騰は、同社の決算がアナリストのコンセンサス予想を軒並み上回ったことを受けてのものだ。
レディットが発表した第1四半期(1〜3月)決算は、売上高が前年同期比48%増の2億4300万ドル(約376億円)でアナリスト予想の2億1400万ドルを上回った。さらに、調整後のEBITDA(利払い・税引き・償却前利益)が1000万ドル、デイリーアクティブユーザー数が8270万人、ユーザー1人当たりの平均売上高が2.94ドルと、その他の指標もアナリスト予想を上回った。
同社はまた、第2四半期の売上高見通しをアナリスト予想の2億2800万ドルを大きく上回る2億4000万〜2億5500万ドルとした。さらに、調整後利益見通しを0〜1500万ドルとし、こちらもアナリスト予想のマイナス1900万ドルを大きく上回っている。
レディットは、他の多くのIPO直後の企業と同様にさまざまな課題に直面しており、約90億ドルの時価総額を正当化する必要に迫られている。同社は、第1四半期の業績やアナリスト予測に基づき、2024年に約10億5000万ドルの収益をもたらすと予想されているが、これは、同社の株価売上高倍率(PSR)が約9倍に達していることを意味する。この倍率はS&P 500の構成銘柄の90%以上を上回る、割高な水準と考えられる(PSRは企業の時価総額と年間売上高との比較で株価の割安性を測定する指標)。
フェイスブックを除くソーシャルメディア企業(Pinterest、Snap、Xなど)が軒並み黒字化に苦戦していることを考えれば、レディットの先行きは暗いかもしれないが、同社の純利益の伸びは堅調なように見える。それでもウォール街は、レディットが通年で黒字化を達成するのが2027年以降になると予想しており、2005年設立の同社はかなりの忍耐強さを求められる。
2024年の最も注目されたIPOで市場にデビューしたレディットの株価は、過去6週間の間、34ドルの公募価格を大きく上回る異例の持続的な上昇を見せている。
(forbes.com 原文)