欧州

2024.05.08 10:00

ウクライナ、無人艇に熱源追尾の対空ミサイル搭載 ヘリ撃墜の可能性も

ファイターボンバーは、ウクライナの水上ドローンはこれまでのところ対空ミサイルを発射していないとみている。だが、Ka-29ヘリが破壊したとされる水上ドローンの2発用レールランチャーに、映像を見るかぎり1発しかミサイルがない点は注目に値する。

いずれせよ、R-73の搭載によってウクライナの水上ドローンの用途はさらに広がったに違いない。ウクライナが用いている水上ドローンの大半は爆薬を満載して敵艦に突っ込む自爆型だが、安全な距離からの「スタンドオフ攻撃」が可能なタイプなどもある。最も大型のタイプはジャマー(電波妨害装置)も搭載している可能性がある。

対空ミサイル装備型の水上ドローンが、すでに空中撃破の戦果をあげた可能性もなくはない。

4月9〜10日、黒海上空でロシア軍のヘリ少なくとも1機、もしかすると2機が重大なトラブルに見舞われていた。ウクライナ海軍のドミトロ・プレテンチュク報道官は同月10日、ロシア軍のカモフKa-27ヘリ1機の損失を報告している。10日にロシア軍のミルMi-24ヘリが墜落したことも複数の情報筋が認めている。

Ka-27の墜落は確認されていないが、気になるのは、このヘリは「何かを探していて、見つけた」とプレテンチュクが述べていることだ。その「何か」とはウクライナの水上ドローンで、見つけたのは対空ミサイルを搭載した水上ドローンだったのだろうか。

forbes.com 原文

翻訳・編集=江戸伸禎

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