いずれせよ、R-73の搭載によってウクライナの水上ドローンの用途はさらに広がったに違いない。ウクライナが用いている水上ドローンの大半は爆薬を満載して敵艦に突っ込む自爆型だが、安全な距離からの「スタンドオフ攻撃」が可能なタイプなどもある。最も大型のタイプはジャマー(電波妨害装置)も搭載している可能性がある。
対空ミサイル装備型の水上ドローンが、すでに空中撃破の戦果をあげた可能性もなくはない。
4月9〜10日、黒海上空でロシア軍のヘリ少なくとも1機、もしかすると2機が重大なトラブルに見舞われていた。ウクライナ海軍のドミトロ・プレテンチュク報道官は同月10日、ロシア軍のカモフKa-27ヘリ1機の損失を報告している。10日にロシア軍のミルMi-24ヘリが墜落したことも複数の情報筋が認めている。
Ka-27の墜落は確認されていないが、気になるのは、このヘリは「何かを探していて、見つけた」とプレテンチュクが述べていることだ。その「何か」とはウクライナの水上ドローンで、見つけたのは対空ミサイルを搭載した水上ドローンだったのだろうか。
(forbes.com 原文)