BHTPのバイスプレジデント、キャロル・ミューラーはこれらのランキングについて、「実施されているさまざまな安全対策について、実体験を通じて評価することができるのは、実際に訪れた人たちだけ」だと述べ、順位には「旅行者たちの経験に基づいた意見が反映されている」と説明している。
また、BHTPは米国務省の渡航安全情報や『エコノミスト』誌の調査結果など第三者のデータも考慮し、テロや天候が引き起こす緊急事態、保健対策、社会的少数者にとっての安全性などの項目についても評価を行っている。
そうした情報に基づき、報告書はランキングの15位までに入った国と都市について、それぞれが持つ個別の問題と備えておくべきことについても、紹介している。
例えば、「安全な都市」のトップにつけたホノルルには山火事の危険があること、スペイン・バルセロナでは政治デモが頻繁に行われていることなどだ。こうした情報があれば、旅行者たちは自身の安全のために、情報に基づいた決断を下すことができる。
さらに、こうした考えからBHTPは、上記2種類のランキングに加え、異なる世代や家族連れ、女性・LGBTQ+・BIPOC(黒人、米国の先住民、有色人種)など、旅行者のセグメント別にみた「最も安全な都市」のランキングも作成している。
以下、個別のランキングのトップ10を紹介する。
ミレニアル世代
BHTPによると、米国のこの世代(25~44歳)の旅行者たちは、より遠くに旅行をしたいと考える傾向があるという。1位 ソウル
2位 コペンハーゲン
3位 ロンドン
4位 シンガポール
5位 バルセロナ
6位 ドバイ
7位 アムステルダム
8位 ホノルル
9位 東京
10位 オーランド
中高年層
1位 コペンハーゲン2位 レイキャビク
3位 シドニー
4位 モントリオール
5位 東京
6位 ホノルル
7位 北京
8位 ベルリン
9位 アムステルダム
10位 シンガポール
家族連れ
1位 ソウル2位 ホノルル
3位 ドバイ
4位 べネチア
5位 ロンドン
6位 東京
7位 パリ
8位 シンガポール
9位 香港
10位 マイアミ
女性/LGBTQ+/BIPIC
1位 ホノルル2位 アムステルダム
3位 コペンハーゲン
4位 レイキャビク
5位 モントリオール
6位 ロンドン
7位 ラスベガス
8位 シドニー
9位 パリ
10位 マイアミ
LGBTQ+
報告書の著者らによると、サン・フアンがランキングに入るのは、このセグメントのみ。また、LGBTQ+の旅行者に対する差別的な法律があるにもかかわらず、ドバイが「非常に安全」と考えられていることも、注目すべき点だという。1位 サン・フアン
2位 バルセロナ
3位 ドバイ
4位 ロンドン
5位 香港
6位 モントリオール
7位 ベネチア
8位 シドニー
9位 ホノルル
10位 アムステルダム
(forbes.com 原文)