米国政府の報告書によると今年1月から3月までディスインフレーションの進行状況にはほぼ動きがなく、そのことからも金利の据え置きの可能性は高いと見られている。しかし、FOMCの開催までにいくつかの経済データの発表が控えており、それにより状況が変わる可能性もある。
現在でも、米連邦準備制度理事会(FRB)は2024年に1回から3回の利下げを行うと予想されている。これは、インフレ率がFRBの目標である2%に近づくか、雇用市場が軟化する可能性があるためだ。
金利動向を左右する経済データ
いまのFOMCは特に経済データに敏感だ。次回、米国時間5月15日に発表される4月の消費者物価指数(CPI)は特に注目を集めている。市場の予想では、CPIは前月比0.4%上昇し、食品とエネルギーを除いたインフレ率は0.3%程度になるとの見方が多い。この予想が的中すれば、FOMCの政策決定者たちは利下げに足踏みすることになるだろう。
しかし、もっと先のことを考えると、次回会合が予定されている当日の朝に発表される5月のCPIが、より明るい材料になるかもしれない。現在のところ、5月の総合インフレ率は低下すると予測されている。これは、今月に入って資源価格が低下していることが一因だ。