ビジネス

2024.05.11 14:00

年会費620万円の「長生き」に特化したジム、伸びる「長寿経済」

Shutterstock.com

高級スポーツジムのEquinox(イクイノックス)は、長生きをサポートすることを目的とした、会費が平均的な米国人の年収の70%近くに相当するプログラムの提供を開始した。運動にバイオマーカー検査や栄養指導などを組み合わせており、活況を呈する長寿経済を意識した取り組みだ。

新プログラム「オプティマイズ・バイ・イクイノックス」はラボ検査プラットフォームのFunction Health(ファンクションヘルス)との提携のもとに提供する。米CNBCテレビが5月6日に最初に報じた。年会費は4万ドル(約620万円)で、従来提供してきたパーソナルトレーニングや栄養指導に医療検査や睡眠トレーニング、マッサージを組み合わせている。

同プログラムには臓器の健康状態からがん遺伝子、栄養レベルまで100のバイオマーカーを測定する検査と、体力や心肺能力、柔軟性などを測定するフィットネステストが含まれている(各年2回)。

CNBCによると、イクイノックスの基本会費に加えて月3000ドル(約46万円)かかるこのプログラムでは、1時間のパーソナルトレーニングのセッションを週3回と、栄養コーチや睡眠セラピスト、マッサージ師とのマンツーマンのセッションを週計16時間受けられる。

まずはニューヨーク市、そしてテキサス州ダラス近くの裕福なエリアのハイランドパークで試験展開される。

米労働局によると、米国の2023年第4四半期の平均年収は5万9384ドル(約900万円)で、オプティマイズプログラムの会費はこの67%に相当する。

フィットネススタジオのSoulCycle(ソウルサイクル)もチェーン展開する非上場企業のイクイノックスは3月に、12億ドル(約1850億円)の負債の借り換えなどのために18億ドル(約2770億円)の資金調達ラウンドを完了した。
次ページ > 伸びる「長寿経済」

翻訳=溝口慈子

タグ:

ForbesBrandVoice

人気記事