TikTokの元マーケティング担当幹部のケイティ・ピューリスは、2月の最初の訴訟で、自身が年齢と性別に基づく差別によってバイトダンスに解雇されたと主張していた。
この訴訟を受けてバイトダンスの弁護団は、バイトダンスは彼女や他のいかなる人物も雇用していないと主張したが、ピューリスは6日の新たな訴訟で、この主張が「全くのでたらめ」だと主張した。
彼女は、バイトダンスの複数の幹部が、TikTokのマーケティングやブランディング、苦情処理、予算配分、採用などをコントロールしていると主張した。ピューリスはまた、これらの幹部が「TikTokの真の意思決定者」であり、CEOの周は、主に彼らの「パイプ役」を務めていると付け加えた。
この訴訟で彼女は、TikTokが周の独立性について「議会に嘘をついている」と非難している。
この訴訟はまた、TikTokの米国の匿名の幹部が、ピューリスの解雇後に彼女にメッセージを送り、彼女の解雇以降に、中国のバイトダンスによるプラットフォームの支配が「より極端になった」と語ったと主張している。
TikTokはフォーブスのコメント要請に即座に回答しなかった。
バイデン大統領は4月24日、中国のバイトダンスが傘下のTikTokを1年以内に売却できなかった場合に、全米でこのアプリを禁止する法案に署名した。バイトダンスには、TikTokの売却に向けて約9カ月の猶予が与えられており、バイデン政権が「著しい進展」を認めた場合には、期限を90日延長するオプションも用意されている。
TikTokは長年、中国のバイトダンスの社員が米国人のデータにアクセス可能になっているとされる疑惑に直面してきたが、バイトダンスはこの疑惑を否定してきた。2021年からTikTokを率いてきた周は3月、議会に対し、同プラットフォームが米国人ユーザーをスパイしているという「特徴付けには同意できない」と述べ、米国人のデータを保護することに「コミットしている」と述べていた。
TikTokは、2022年6月時点で、プラットフォーム上の米国ユーザーのトラフィックの全てが、テキサスを拠点とするオラクルのクラウドベースのインフラに置かれていると主張。また、バイトダンスは、同社の約60%を外部の機関投資家が所有していると主張していた。
しかし、TikTokのそのような主張は、米国の議員らの懸念を鎮めることはできず、過半数の議員らはバイトダンスにTikTokの売却を要求する法案に賛成した。
(forbes.com 原文)