バークシャーは、アップル株の保有を大きく減らしたことを4日の決算で明かしたが、バフェットは、アップルを高く評価しており、今後もアップル株が同社にとって最大の保有株であり続けるだろうと語った。
バークシャーの現金保有高は現在、過去最高の1890億ドル(約29兆円)に増加しており、バフェットは、今四半期末にはその額が2000億ドル(約30兆円)を超える見通しだと語った。彼は、「この資金を投資に使いたい」としながらも、「リスクがほとんどなく、大金を手にすることができる投資案件」でない限り投資しないと付け加えた。
バークシャーは、第1四半期にアップルの持ち株の13%を売却したと4日に報じられたが、バフェットは、同社のアップル株についての見方は変わっていないと述べ、「本当に劇的なこと」が起こらない限りアップルが今年の年末まで同社の最大の投資先であり続ける可能性が極めて高いと語った。
バフェットはまた、アップル株の売却の背景に、米国で今後法人税率が上昇するとの見立てがあると語り、株の売却によってバークシャーが税支払いのための資金を用意できる可能性を示唆した。彼はまた、税率の引き上げが理にかなったことだと考えていると述べた。
人工知能(AI)ブームに関してバフェットは、その進歩に警鐘を鳴らし、詐欺師が自身のニセ動画をAIで生成したことに触れつつ、このテクノロジーが詐欺を、「かつてない規模の成長産業」にする可能性があると語った。その一方で彼は、AIが桁外れに重要なテクノロジーであることを認め、その威力を核兵器に例えて、「この技術に出会わなければよかったと思うかもしれないし、素晴らしいことをするかもしれない」と語った。