働き方

2024.05.07 11:30

「週4日勤務」が今後広がっていく5つの納得の理由

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KPMGの2024年米国CEO展望調査によると、米国の大企業の30%が週4日勤務(週休3日)などの新しい働き方を模索している。驚くことではないが、週4日勤務という考えは再び支持を得つつある。

バーニー・サンダース米上院議員は最近、給与を減らすことなく週32時間労働を実現する法案を提出した。その数日後、富豪の著名投資家スティーブ・コーエンが米CNBCテレビの番組『Squawk Box』に出演し、ゴルフの新リーグ「TGL」への投資について語った。コーエンは「週4日勤務の時代がやってくる」と信じている。週4日勤務制を採用する企業が増えれば、ゴルフ場が金曜日に今以上に混雑するのは当然だ。採用活動からもこの傾向がうかがえる。求人情報のIndeedのデータによると、週4日勤務をうたう求人広告の全体数はまだ少ないものの、ここ数年で3倍に増えているという。

従業員のバーンアウト(燃え尽き症候群)がこれまでになく増え、組織が優秀な人材をひきつけて流出しないように努めている中、柔軟な働き方はますます人気を集めている。週4日勤務が支持を得ている5つの説得力のある理由を見てみよう。

出社義務に抵抗

リモートワークの自律性と柔軟性をここ数年享受してきた従業員は、完全にオフィスに戻ることに消極的だ。出社を義務づけた企業を対象にしたある調査では、42%の企業で離職率が上昇し、29%が採用に苦戦している。

オフィスに戻ることへの抵抗は、単に従業員の好みによるものではない。通勤には時間とお金がかかり、多くの場合、労働者は通勤が生産性の低下につながっていると考えている。スタンフォード大学の調査によると、一部の企業では5日間出社を促しているにもかかわらず、半数以上の労働者はそれに応えていない。

金曜は生産性が低下

ここ数年、多くの人が金曜日に働くことが少なくなっていることは明らかだ。職場分析を行うActivTrakによると、平均的な従業員の金曜日の退社時刻は2021年と比べて1時間早くなっている。実際、テキサスA&M大学がコンピュータ使用の指標を調査した結果、金曜午後は従業員の生産性が最も低い。加えて、午後、特に金曜日の午後にタイプミスが大幅に増えることもわかった。

こうしたことから多くの企業が金曜日を「会議なし」にしたり「フレックス」にしたりして、時間の使い方についての裁量を従業員に与えている。

週4日勤務の実証実験で成果

非営利団体の4Day Week Globalが実施した世界最大規模の週4日勤務の実証実験では、参加したほとんどの企業が週4日勤務を正式採用した。週4日勤務を制度化してから1年後に企業に調査を行ったところ、大多数が従業員の幸福度に良い影響があったと回答。また、半数の企業が離職率が減少したと答え、32%はこの制度によって採用活動が改善されたという。
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