治安の面で安心感を得られるのでアメリカ本土で多く見られ、ハワイでもオアフ島の「ハワイロアリッジ」など珍しくない。ゲート内の警備にかかる費用は管理費として住人が支払うことになる。
ヴィスタ地区では、大谷選手の別荘が最初に建築される予定で、住居とトレーニング施設の設計が現在進行中。大谷選手の住居を含む4つのレジデンスがまず建設されるようだ。
販促ウェブサイトの説明を見ると、各レジデンスは、通常のように1家族で購入し所有することもできるが、最大4家族で共同所有することもできる。価格帯は1700万ドル(約26億円)~2200万ドル(約34億円)ということで、大谷選手の別荘はコミュニティのなかではベーシックな価格らしい。
敷地は約5778平方メートル、建設予定の邸宅の床面積は650平方メートル前後になる予定。気になる管理費は、年間で1軒につき1万9000ドル(約294万円)~4万8000ドル(約744万円)というから、100平方メートル程度のコンドミニアムで月3000ドル(約47万円)を超える管理費も珍しくないハワイでは常識の範囲内と言える。
ハワイ島の「ウルトラエクスクルーシブ」
ここで筆者がふと疑問に思うのが、なぜハワイ島なのか? ということだ。もともとアメリカ人にはマウイ島がハワイ人気の定番だし、「ハワイ=マウイ島」と思っているアメリカ人も少なくない。一方で「ハワイ=オアフ島」と考えている代表格が日本人で、その証拠にオアフ島で外国人の不動産購入額の第1位は日本人だ。一方、アメリカ人やカナダ人は、マウイ島やカウアイ島の不動産をよく買っている。
ハワイ島といえば、ハワイ州の主要7島のなかで最大の面積を持ち、島の中心部はほぼ溶岩で覆われている。けれど、その大きさゆえか、雄大でゆったりした時間が流れており、オアフ島とは空気感がまるで違う。ハワイ島に行くとオアフ島よりもっとホッとした感覚になるのは筆者だけではないと思う。
そして、実はあまり知られていないが、このハワイ島には知る人ぞ知るウルトラ高級な会員制リゾートがあるのだ。富裕層は何よりプライバシーを気にする。それに最適なのが、最近増えている会員限定のリゾート。大規模邸宅や高級コンドミニアムは「ウルトララグジュアリー」と呼ばれるが、こうした会員制でプライバシーが守られる超高級施設は「ウルトラエクスクルーシブ」と呼ばれるそうだ。
ハワイ島には主な高級会員制リゾートが4つある。「フアラライ」「ホクリア」「コハナイキ」「クキオ」で、それぞれオーシャンビューの絶景と、専用ゴルフコースをはじめとする豪華施設を備える。
共通するのは、そのリゾート内に不動産物件を所有するのが会員になる条件ということ。不動産を所有したうえで、審査を経てメンバーになれば、リゾート内の施設を利用できるようになる。
この4つのなかでも抜きん出て高級で世界中のセレブが集まっているのが、クキオ。次点がコハナイキとなる。ということで、この2つの「ウルトラエクスクルーシブ」を紹介しよう。
大ざっぱに言うと、ハワイ島西のコナ国際空港の南に位置するのがコハナイキ、北にあるのがクキオだ。
コハナイキから説明すると、コナ空港から南へ車で約10分、カイルア・コナからは車で約10分のところに位置するハワイ島では比較的新しいプライベートリゾートだ。