ビジネス

2015.07.26

米富裕層に人気の「巨大バー」がある家

karandaev / Bigstock


ロサンゼルスの高級不動産市場では、巨大なバーがある家がトレンドとなっている。
「最近は部屋の片側全面がバーになっている物件も珍しくありません。プールの半分もの長さがある巨大なバーカウンターを屋外に設置した、2,600万ドル(約32億2,500万円)の家もあります」と話すのは、高級不動産を仲介しているHilton & Hylandの社長、Jeff Hylandだ。

ニューヨークでも同様な現象は起きている。West 53rd Streetに新しくできた高級タワーBaccarat Residencesのペントハウス(約74億円)やレギュラールーム(約17億円)には、リビングの中央にウェットバー(簡単な調理台を備えたバー)が備えられている。もっと広いスペースがあるマイアミでは、大型のバーは随分前から人気がある。

「私たちが扱っている高級住宅には必ずバーがあります」とColdwell BankerのJill Eberは話す。彼が担当する24億5,600億円の広々とした豪邸には、エレガントなスポーツバー風のスペースがあり、革張りの椅子に大理石のバーカウンター、そして大型テレビが備えられている。

「こうしたバーが増えているのは、自宅に人を招いて時間を過ごしたいからだと思います」と、ロサンゼルスのColdwell Banker Previews Internationalの担当者は語る。彼はここ5年ほどで、大型バーのある家が増えたという。
「大型のバーは食事を提供するスペースにもなります。巨大なモニターを備えていて、みんなで映画を楽しんだりもできます」

映画のプロデューサーから住宅建築家に転身したNile Niamiも、家のいたるところで軽食や飲み物を楽しめるスペースを設けている。彼が建設中の物件の一つには約5億ドル(約620億2,700万円)の値がついている。これは米国の住宅の価格としては史上最高額になりそうだ。

「自宅にバーがあっても現代の人々は昔ほど酒を飲まなくなりました。バーを持つことはいい暮らしをしているという証なのです。飲んでいるのは結局、スムージーだったり、他のノンアルコール飲料を楽しむためだったりする場合も多いのです」とHylandは話した。

文=エリン・カーライル(Forbes)/ 編集=上田裕資

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