レイオフや頻繁な再編は、目下の経済状況における厳しい現実だ。そのため、従業員が数カ月ごとに、新しい上司と一から関係を築き直すことも珍しくない。問題は、上司がたびたび変わるなかで、生産性を維持し、継続性を保ち、キャリアを成長させていくにはどうすればいいのか、ということだ。
大抵の場合、在職中に次々と上司が変わることは、困難なことも多いが、避けられないことでもある。自分でコントロールできるのは、自分がどう対応するかだけだ。変化に抗うのではなく、積極的に対応しよう。
以下に、ポジティブな第一印象を与えるべき理由と、新しい上司と初日から信頼関係を築くコツを紹介する。
新しい上司とうまくやることが大切な理由
現実を直視しよう。上司と強固な関係を築くことは、キャリアの後押しになり得る。上司があなたや、あなたの仕事ぶりをよく知っているほど、大きな仕事、昇進、昇給といった見返りを得る可能性は高くなる。上司とうまくやるべきもう一つの理由は、それがメンタルヘルスに有益だからだ。UKG傘下のシンクタンク、The Workforce Institute(ワークフォース・インスティテュート)が、従業員として働く人を対象に行なった調査によると、「上司が自分のメンタルヘルスに影響を及ぼす」との回答(69%)は、医師やセラピストを上回った。
当然のことだが、精神状態が前向きであれば、より生産性が上がり、活力にあふれ、仕事に打ち込むことができる。また、長期的なメリットもある。上司と良好な関係を築くことは、その上司があなたのメンターとなり、将来、好意的な推薦状を書いてくれる可能性が高まるということだ。
新しい上司の下で働くための6つのコツ
新しい上司と、一から関係を(再び)築くことになったら、以下の戦略を思い出そう。1. 関係構築に投資する
新しい上司といっても、またすぐ交代になるだろう、と自分に言いたくなるのはわかる。なのに、なぜわざわざ関係構築に努めなくてはならないのだろうか。実は、これはとても重要なことだ。上司がいつまでそのポジションに留まるかはわからないが、あなたと上司は、互いに影響を及ぼす共生的な関係にある。そのため、上司との関係構築に努めれば努めるほど、自分の仕事が楽しくなるのだ。実際、McKinsey(マッキンゼー)の分析によると、上司との関係は、従業員の仕事満足度における最大の要因となっている。
2. 上司の優先順位を理解する
あなたが最初にすべきことは、上司の役割と優先順位を理解することだ。その上で、自分の優先順位を、上司の優先順位と一致させる努力をしよう。自分の役割が、上司の目標達成にどのように貢献するのかを把握することが大切だ。上司と共通の基盤に立つことで、上司のビジョンを理解し、それをサポートする動きを取りやすくなる。