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2024.04.26

米GM、プライバシー侵害の訴えから運転データ可視化ソフトを停止へ

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米ゼネラル・モーターズ(GM)は米国時間4月24日、プライバシーの侵害や個人データの外部企業との共有に関する苦情が相次いだことを受けて、車両の運転状況に関するデータを提供するオプションサービスのOnStar Smart Driver(オンスター・スマートドライバー)を中止すると発表した。

このサービスのデータは、分析会社のLexisNexis(レクシスネクシス)やVerisk(ヴェリスク)らと共有されていた。GMによると、OnStar Smart Driverのユーザーはプログラムへの登録を解除され、ソフトウェアは車両から削除されるという。

レクシスネクシスとヴェリスクらは、ユーザーの個人データを保険会社と共有していたとニューヨーク・タイムズ紙は報じている。しかし、一部の車両のオーナーはデータが外部と共有されることや、プログラムへの参加が保険料の引き上げにつながることを知らなかったという。

レクシスネクシスの広報担当者は、ニューヨーク・タイムズ紙の取材に、「急加速や急ブレーキなどのドライバーの運転データの詳細は、保険会社がパーソナライズされた保険プランを作成するためのスコアの算定に使用されていた」と述べている。

同紙によると、オプションサービスとして宣伝されているSmart Driverの一部のユーザーは、このサービスに登録されたことを知らなかったという。GMは、「透明性を高めるためのプライバシーの管理権限の拡張に取り組んでいる」と述べたが、それ以上の詳細を明かさなかった。

OnStar Smart Driverのプログラムは、車両の消耗を防ぎ、ドライバーに安全運転を促すものとして宣伝されており、走行距離や急ブレーキの回数などを定期的に報告するものだった。しかし、一部の車両のオーナーは、このプログラムの利用が保険料の引き上げにつながったことを複数のオンラインのフォーラムで報告し、GMからの中止の発表に先立ち、利用を中止するよう呼びかけていた。

forbes.com 原文

編集=上田裕資

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