Xを所有するイーロン・マスクは「なんでもアプリ」の実現をめざすと明言しており、動画サービスの立ち上げを推進している。
ヤッカリーノCEOは新アプリについて、「すべてを変える」「高品質で没入感のあるエンターテインメント体験を大画面で提供する頼れるパートナーになる」と説明。ユーザー向けにカスタマイズされたアルゴリズムを通じたコンテンツ配信、人工知能(AI)を活用した動画整理、視聴を開始したデジタル機器と別の機器で中断した動画の続きを見ることができる「クロスデバイス」機能などの特徴を紹介した。
ヤッカリーノCEOによると、このアプリは「ほとんどのスマートテレビ」と互換性があり、モバイル機器の画面をテレビに映す「キャスト」機能も搭載するという。アプリのリリース時期については、まだ開発中だとして明言しなかった。
ヤッカリーノCEOの投稿にはアプリの画面を映した10秒間のクリップが添えられていた。一見したところ、YouTubeの「おすすめ」と「急上昇」に似たコーナーが設けられているようだ。
芸能誌ハリウッド・リポーターが入手したXのパートナー宛てメモによれば、新アプリは提供開始の段階では広告を表示しない方針のようだ。「まず消費者向けにこの新機能をリリースすることに集中している」とし、一方で「収益化を予定している」とも述べており広告表示の可能性にも言及している。
米誌フォーチュンは先月、XがYouTubeに対抗して一部ユーザーを対象に3月中にテレビアプリの提供を開始すると報道。マスクもXへの投稿で、アプリは「間もなく登場する」と応じていた。
米ブルームバーグによると、Xのプラットフォーム上で直近30日間にユーザーが視聴した動画の長さは、計230億分に上るという。
(forbes.com 原文)