アマゾンは22日、フェニックス都市圏のウェストバレーの顧客が今年の終わりまでに、約20キロ離れたアリゾナ州トルソンの配送拠点から、ドローンによる当日配送を受けられるようになると発表した。
また、同じ発表の中で同社は、カリフォルニア州サクラメント近郊のドローン配送拠点を閉鎖すると発表した。
アマゾンのドローン配送プログラムのPrime Air(プライム・エア)は、重量が5ポンド(約2.3キロ)以下の荷物を約30分で顧客に届けることを目標としているとニュースサイトのThe Vergeは報じている。
アマゾンがアリゾナ州でのドローン配送を開始すれば、同社のドローン配送の提供都市は2都市になる。同社は、2022年にテキサス州カレッジステーションとカリフォルニア州ロックフォードでドローン配送のテストを開始した。カリフォルニア州でのドローン配送サービスは終了するが、アマゾンはテキサス州でのサービスを継続し、「2025年にはさらに多くの米国内の拠点を開設する」と述べている。
同社は、昨年10月のリリースで、ドローン配送で最も人気のアイテムが単3電池だと発表していた。また、美容関連やドラッグストアのアイテムも、重量が5ポンド未満の数千の商品の一部として提供されている。
プライム・エアは2013年、アマゾンの創業者のジェフ・ベゾスによって、同社の倉庫から顧客の自宅まで30分以内に商品を届けるサービスとして初めて発表された。しかし、サービス開始までに10年近くがかかり、開始直後にこの部門はレイオフに見舞われたとCNBCは報じている。
このサービスの規模はまだ小さい。アマゾンは以前、年間1万件のドローン配送を行う見通しだと述べていたが、昨年5月に同社がCNBCに語った配送件数は、わずか100件だった。同社は昨年10月、プライム・エアで使用するドローンの最新モデルMK30を公開した。この新型ドローンは、現在使用されているドローンよりも静かで航続距離が長く、小雨を含む「より多様な気象条件下で運用できる」という。MK30は、2024年末までにプライム・エアの現行ドローンに取って代わる予定だ。
アリゾナ州でドローン配送が開始される正確な時期はまだ発表されていない。アマゾンは、連邦航空局(FAA)や地元当局と協力しており、必要な認可がすべて下り次第、顧客への案内を開始すると述べた。
(forbes.com 原文)