民主党のマット・ヘイニー下院議員が米国時間4月1日に提出した法案(AB 2571)が可決されれば、カリフォルニア州は米国で初めて労働者にこの権利を保障する州になる。
「この法案のコンセプトは、働いている時とそうでない時の境界線が曖昧になり、多くの人々がスイッチを切る時間がなくなっている状況に対処するものだ」と、ヘイニー議員はフォーブスに語った。同議員は、特にパンデミックの中で加速したリモートワークの普及は、仕事と家庭生活の境界を曖昧にしているため、「この物語に悪役がいるとすれば、それは職場の上司ではなくテクノロジーだ」と述べている。
スマートフォンなどのテクノロジーの普及によって現代の企業は、管理職が勤務時間以外に従業員と連絡を取るための数多くのツールを持っている。この状況を変えない限り、休日の労働者に精神的プレッシャーを与えるメールやビデオ会議の依頼の洪水は絶えないだろう。
職場とのつながりを断つ権利
AB 2571は、カリフォルニア州のすべての雇用主に対し、新法の遵守を証明するための行動計画を明示し、労働時間と非労働時間を明確に切り分けることを義務づけている。さらに、この規定に違反した企業に罰金を科す権限を、州の労働委員会に与えている。この法案は、所定の勤務時間を終えた従業員に、職場とのつながりを断つ権利を与えるもので、勤務時間外に上司や同僚から嫌がらせを受けたり文句を言われたりすることを防ぐものだ。従業員は報復されることなく安全に、夜間や週末、休日に職場と連絡を取り合うのをやめることができる。
「労働者は、24時間365日働けないからといって罰せられるべきではありません。人々は、夕食の席や子供の誕生日パーティーで、常にスマートフォンを気にしたり、仕事に対応したりすることなく、家族との時間を過ごすことができなければなりません」とヘイニー議員は述べている。