ChatGPTがAIアシスタント分野で大きな関心を呼んで以来、テック業界ではより強力なAIモデルの構築、開発、リリースに向けた競争が行われている。メタのLlama、OpenAIのGPT、グーグルのGeminiなどのモデルは、チャットボット、画像生成、動画生成などのツールを支える基盤となるアーキテクチャだ。メタ以外にも、グーグル、OpenAI、Mistralなど複数の企業が、この1カ月の間に主要システムの新バージョンをリリースしている。
Llama 3をオープンソース化する決定は、OpenAIやグーグルなどの他の市場リーダーとは異なる注目すべき方針だ。オープンソース技術は、業界内でより容易に使用、精査、共有できる(ただし、オープンソースライセンスにも使用条件が付く場合がある)。また、他の人々がさまざまなアプリやツールを構築するための足場となることが多い。Llama 3のような強力なオープンソースAIモデルのリリースは、メタのモデルを中心に設計されたイノベーションの急増を促す可能性がある。しかし、それにはコストがかかる。メタCEOのマーク・ザッカーバーグは以前、同社のAIシステム開発に数十億ドル(数千億円)を投じていると述べていた。
業界はGPT-5(OpenAIのChatGPTを支えるシステムの次期メジャーアップデート)の発表に向けて準備を進めており、今夏にはさらに多くのAIがリリースされる見込みだ。メタのチーフAIサイエンティストであるヤン・ルカンによれば、同社はすでにLlama 3の後継となる、より強力なAIモデルのトレーニングを行っているという。
(forbes.com 原文)