5週間後、ウクライナは供与された兵器を有効に使った。
少数が追加供与されたと伝えられていたATACMS弾道ミサイルのM39型だ。ウクライナ軍は16日から17日にかけての夜、その一部、もしかすると全部をロシア占領下のクリミアにあるジャンコイ航空基地に向けて発射した。
被害は甚大だった。ウクライナの前線から南へ160kmほどに位置する同基地を地上から撮影した画像から、ロシア軍のS-400長距離地対空ミサイルシステムの発射機少なくとも4機が失われたことが確認できる。ウクライナ軍参謀本部はさらに、S-400の管制センターと貴重な防空レーダー4基も破壊されたと報告している。
ウクライナのシンクタンク、防衛戦略センター(CDS)によると、ジャンコイ航空基地は1個ヘリコプター連隊と3個攻撃機飛行中隊の拠点となっている。つまり数十機の航空機が発着している。とはいえ、今回の攻撃でこれらの航空機が撃破されたり、損傷したりしたのかは不明だ。ウクライナ軍参謀本部によれば、ロシア側は「被害を受けた航空機や人員の数を徹底的に隠している」からだ。
ウクライナ軍参謀本部が18日に公開した動画には、南部ヘルソン市の上空と思しき夜空を、7、8発のM39が飛んでいく様子が映っている。射程160km強のM39は全長約4mの筐体内に擲弾サイズの子弾950個を内蔵する。今回の攻撃では、最大8000発近くの子弾がロシア軍の基地に降り注いだもようだ。
🇺🇦 @GeneralStaffUA released a video of the attack on the military airfield in Dzhankoi. https://t.co/SL8O7v0Huh pic.twitter.com/HXLxo83V8y
— Defense of Ukraine (@DefenceU) April 18, 2024