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2024.04.21

愛犬にもファーストクラスの空の旅を、「バーク・エア」が5月就航

Getty Images

犬との旅行には何かと困難がつきものだが、ある犬用品ブランドがそれを変えようとしている。

犬のおもちゃやおやつのセットが毎月届くサブスクリプションサービス「BarkBox(バークボックス)」で知られる米犬用品ブランドBARK(バーク)は4月11日、新しい旅行サービス「BARK Air(バーク・エア)」を立ち上げると発表した。

チャーター機会社と提携し、飼い主よりもまず犬を優先したサービス設計を実現。犬と飼い主の双方に快適かつ便利な旅行の提供をめざす。

当初は米ニューヨーク都市圏とロサンゼルス大都市圏、英ロンドンをサービス対象地域とし、ニューヨーク州のウェストチェスター・カウンティ空港を拠点に、カリフォルニア州のバンナイズ空港、ロンドン・スタンステッド空港を結ぶ。初フライトは5月23日ニューヨーク発を予定している。

バーク共同創業者のマット・ミーカー最高経営責任者(CEO)は、こう語る。「2011年にバークを立ち上げたときの使命は、犬用品の世界に革新をもたらし、犬と飼い主のための商品をつくることだった。長年かけて蓄積してきた知見を生かし、地上から空まで、単に犬を受け入れるのとは全く異なる真の『ドッグファースト』な体験を創造できたことに胸を躍らせている」

「この取り組みがブランドの使命と価値観の認知度を高め、より多くの愛犬家がバーク・ファミリーの一員になることで、世界中の犬とその家族の生活を豊かにできると確信している」

バーク・エアは、犬への「ファーストクラス体験」提供を掲げ、長距離フライトの最初から最後まで犬が満足できるサービスをめざしている。

フライトの予約を受け付けると、コンシェルジュが犬と飼い主の旅行プランに関する情報を収集し、ともに最高の体験となるよう手配する。

離陸1時間前までに空港に到着すれば簡単にチェックインでき(プライベート便のため保安検査場を通る必要はない)、搭乗前にはシェフが用意した食事を楽しめる。搭乗口ではバーク・エアのコンシェルジュが犬を出迎え、スタッフに慣れてもらいながら「ドッグファースト」の精神で整えられた客室に案内する。

犬が空の旅を満喫できるよう、機内には犬を落ち着かせるフェロモンや音楽が流れ、内装も犬が好む色でまとめられている。犬用のおやつやイヤーマフ、抗不安ジャケットも用意されている。

気圧の変化による耳の不快感を緩和するため、機体が上昇・下降する際には犬の好きな飲み物を提供。フライト中はバーク・ブランドのおやつや軽食、サプライズで犬と飼い主をもてなす。

バークのザヒール・イブラヒム最高財務責任者(CFO)は、バーク・エアについて「バークの使命の認知度を高める費用対効果の高い取り組み」だとの見解を示した。「フライトの早期予約には対応していないため、需要に応じて臨機応変にチャーター便を運航できる。また、ウェブサイトBARK.coのトラフィックが増えることで、他サービスの認知度も高まり、長期的には当社の中核事業に利益をもたらすと考えている」

バーク・エアのフライト料金は、犬1匹と飼い主1人でニューヨーク発ロサンゼルス行きが6000ドル(約93万円)から、同ロンドン行きが8000ドル(約124万円)からとなっている。

forbes.com 原文

翻訳=米井香織/ガリレオ

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