しかし近年は、自動車のデザインに生命感と芸術性を吹き込むことを目指したマツダの「魂動(こどう)-SOUL of MOTION」と呼ばれるデザイン哲学で注目を集め始めている。魂動デザインは、主に同社のクルマの外観に表れているが、マツダが魂動を表現するキーワード「速さ、緊張感、魅力」を通じて、クルマの他の部分にも明確に適用されている。
かつて日本では「アクセラ」と呼ばれていたマツダ3を、世代を重ねるごとに磨き上げてきたマツダの取り組みは、実用性・多用途性と優雅な雰囲気の両立において傑出したクルマという名声に結実した。そのすべての特質を表現した2024年型「マツダ3 ターボ プレミアム プラス」は、独自のパフォーマンスを誇り、マツダ3ラインナップの頂点に立つとともに、ホンダ・シビック タイプRやトヨタGRカローラ、ヒョンデ・エラントラN、そしてフォルクスワーゲン・ゴルフGTIといった競合車の手強いライバルである。
優れたパフォーマンス
最高出力250hp(253ps)と最大トルク434Nmを発生する2.5リッター直列4気筒ターボエンジンによって、2024年型マツダ3ハッチバック ターボプレミアムプラスは、ハッチバック車セグメントで大胆に存在を主張する。とはいえ、その存在感を際立たせているのは単にパワーの数値だけではない。その精巧に組まれたパワートレインから、継ぎ目なく発生するように調整されたパワーによって、マツダ3ハッチバック ターボプレミアムプラスは停止状態から60mph(約96km/h)の速度まで約5.6秒で加速し、最高速度134mph(約216km/h)に達する動力性能でライバルを圧倒する。標準仕様のマツダ3では、フロントに搭載されたエンジンが6速マニュアルまたは6速オートマチックから選べるトランスミッションを介して前輪を駆動するが、4輪駆動を選択すれば操縦性が向上し、よりダイナミックでドライバーを惹きつける運転感覚が味わえる。ただし、4輪駆動仕様には6速マニュアル・トランスミッションの設定がないことは留意すべきだ。