この特許は3月下旬に申請されたもので、アップルは、異常を検知した場合に特定の連絡先にSOSメッセージを送信する機能の詳細を説明している。同社は、Apple Watchの慣性センサーを用いて、ユーザーの手足の動きや姿勢から「不規則な水中行動」を検知し、意識を失っていたり溺れていると判断される場合に通知を送信する。
さらに、Apple Watchの心拍数や血中濃度センサーを用いて、パニックに陥って心拍数が急上昇したり、呼吸ができずに血中酸素濃度が低下した場合にも異常を検出するとされている。
このシステムは、溺れている人についてだけでなく、ユーザーが心臓発作に苦しんでいる場合や、小さな子どもが間違ってプールの深い場所に入ってしまった場合にも、近くのデバイスや人々にそれを警告するものだという。
アップルは書類の中で、この検出システムが、カメラを用いた従来の方法と比べて「費用対効果が高いソリューション」だと説明している。
特許が出願されたからと言って、そのテクノロジーが実際の製品に適用されるかどうかは定かではない。しかし、この新たな安全機能は、現状のApple Watchに搭載されている技術の自然な進化版と言えそうだ。
Apple Watch は2018年に「転倒検出機能」を導入したのに続いて、2022年には「衝突事故検出機能」を搭載し、装着している人が交通事故に巻き込まれたことを検知できるようになった。アップルの人々の命を救う機能には、今後もさらなる進化が期待できそうだ。
(forbes.com 原文)