米国時間4月10日にワシントン・ポスト紙が最初に報じたこの書簡は、テクノロジー大手の規制強化を提唱する非営利団体Accountable Tech(アカウンタブル・テック)とLGBTQ+の擁護団体GLAAD(中傷と闘うゲイとレズビアンの同盟)によって出されたもの。インスタグラムで600万人のフォロワーを持つ@feministなど、200以上のアカウントに支持されている。
この書簡は、メタが2月に発表した「フォローしていないユーザーが投稿した政治的なコンテンツを、おすすめとして積極的に表示しないようにする」というアプローチに反発するものだ。同社は公式ブログで、法律や選挙、社会的なトピックなどに関連する政治的なコンテンツを、インスタグラムやスレッズの推奨コンテンツとして「発見」「リール」「フィード」「おすすめ投稿」「おすすめユーザー」などに積極的に表示しないようにすると述べていた。
署名者たちは、2月に発表されたこの方針が、彼らのコンテンツの「リーチを弱体化させるもの」であり、「我が国にとって重要な転換期に、より包括的で参加型の民主主義と社会を育成するための努力を阻害している」と主張している。
メタ広報担当者のアンディ・ストーンは、ワシントン・ポスト紙の取材に、この変更は「人々の求めに応じて導入したものだ」と述べている。メタの幹部は以前に、インスタグラムやスレッズは、政治的なコンテンツや時事ニュース以外のコンテンツにフォーカスすべきだと考えていることを示唆していた。
クリエイターたちは、メタの新たなポリシーが、気候変動や銃による暴力、トランスジェンダーの権利などの社会的トピックに関する彼らの投稿が多くの人々に読まれることを阻害するのではないかと懸念している。メタは、政治的なコンテンツをデフォルトでオプトアウト(レコメンドしない設定)にしているが、クリエイターたちはこの設定をオプトインに変更するよう求めている。
メタの新しいポリシーは公開アカウントに適用され、ユーザーが自らフォローしているアカウントのコンテンツについては影響がない。また、プロアカウントのユーザーは、自分のコンテンツがレコメンドされる資格があるかどうかを確認することができ、同意できない場合はレビューを要求することができる。
インスタグラムの責任者であるアダム・モセリは、スレッズの投稿で、インスタグラムやスレッズが政治的な話題の中心的な場所であるとは考えていないことを示唆していた。彼は、「政治や時事的なニュースは重要だ」としながらも、それらを会社の収益源として利用することは、それに起因するデメリットを考えた場合「まったく見合わない」と書いていた。
ピュー研究所の世論調査によれば、インスタグラムで定期的にニュースを入手していると回答した成人の割合は16%に達している。
(forbes.com 原文)