北米

2024.04.11 10:00

「もしトラ」の立役者に? ケネディJr.陣営が共和党とつるみ「バイデン排除」画策

ケネディ陣営は、自分たちの陣営の選挙運動は無党派の独立したものであり、支持者やボランティア、オーガナイザーには「あらゆる政治的立場の人がいて、ケネディ氏を支持する理由も彼らのバックグラウンドと同じようにさまざまだ」とも述べている。

民主党側はバイデンが不利になるとみて警戒強める

民主党全国委員会はかねて、共和党側が大統領選でバイデンに打撃与えるために、第三極の候補、とくにケネディを応援することに懸念を示していた。先月には、当選する望みが薄いのに出馬したケネディに対抗する活動を正式に始めている。民主党側が、バイデンの再選にとってケネディが真の脅威になっているとみていることをうかがわせる。

ケネディは当初、民主党から出馬してバイデンに挑む意向を示していたが、昨年10月に無所属での出馬に切り替えた。今年1月には、候補者名簿に登録されるのに必要な署名数が個人で出馬する場合より少なく済むとして、いくつかの州で新しい政党「ウィー・ザ・ピープル」の設立を発表している。

共和党側はもともとはケネディの無所属での出馬に批判的で、トランプ陣営の報道担当者であるスティーブン・チャンは「リベラル派のケネディが一族の名を利用して一儲けしようとする虚栄のプロジェクトにすぎない」と断じていた。

ただ、ケネディを支持するスーパーPAC(政治活動委員会)の大口献金者のひとりがトランプ陣営側にも多額の献金をしていることから、民主党全国委員会は共和党側がバイデンに打撃を与えるためにケネディを支援するようになっているとにらんでいる。

ジョン・F・ケネディ元米大統領のおいであるケネディは、反ワクチン団体を立ち上げたり、数々の陰謀論を広めたりするなど、物議を醸してきた人物でもある。

forbes.com 原文

翻訳・編集=江戸伸禎

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