アップル、「未開封のiPhone」をアップデートする専用ツールをストアに導入

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新たに購入したiPhoneのなかには、工場出荷後にiOSのアップデートが配信され、OSが最新ではないものがある。使い始めるために、ユーザーはまずiOSを最新にする作業が必要だった。しかし、アップルが新たに導入したシステムは、顧客をこの作業から解放しようとしている。

フランスのテック系メディアiGenerationは4月3日、アップルは未開封のiPhoneを箱に入ったままの状態でアップデートするための「Presto」と呼ばれるシステムを米国の一部のApple Storeに導入すると報じた。Prestoは最大6台のiPhoneを同時に収納できるロッカーのような外見のデバイスで、店舗のスタッフが未開封の端末を入れると、電源をオンにして、強制的にソフトウェアをアップデートした後に、再び電源を落とすという。

ニュースサイト9to5Macが、非常に洗練された仕組みだと評したシステムは、在庫管理のツールとしても機能する。iGenerationのレポートによるとPrestoは、どの端末をアップデートすべきかをスタッフに知らせ、毎日の販売状況から準備すべきモデルを選択する。これにより、売れ行きが好調なモデルから優先的にソフトウェアアップデートを実施することが可能になる。

さらに、Prestoのシステムは特別なトレーニングを受けていないスタッフでも簡単に使用可能で、近くにいるスタッフは誰でも、LEDの色が白から緑になったことを確認して、アップデート済みのiPhoneを売り場に移すことができるとiGenerationは伝えている。

アップルのこの動きは、同社がいかに顧客エクスペリエンスの向上に注力しているかを示すものと言えそうだ。現段階では、Prestoの米国以外での展開は伝えられていないが、アップルが非常にユニークな取り組みを行っていることは確かだ。

forbes.com 原文

編集=上田裕資

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