資産が「急増」した富豪トップ10、2024年版世界長者番付

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フォーブスが毎年発表する世界長者番付は2024年、いくつかの点で「記録的」なものとなった。史上最高値を更新してきた株価に支えられ、保有資産額が10億ドル(約1500億円)以上の富豪、「ビリオネア」の数が過去最多の2781人を記録した。

また、それらの富豪たちが保有する資産の合計額も、前年から2兆ドル増加。過去最高額の14兆2000億ドル(約2150兆円)となった。2021年に更新した過去最高記録より、さらに1兆1000億ドル増えている。

前年より資産を増やしていた富豪は、最新の番付に入ったビリオネアの3分の2に上った。なかでも増加幅が最も大きかった上位10人の資産の合計は、わずか1年で5070億ドル増加していた。

最も大幅に資産を増やしたのは、株価が3倍近くにまで急騰したメタのCEO、マーク・ザッカーバーグだ。保有資産は前年より1162億ドル増え、自己最高額の1770億ドルとなった。大規模なリストラによるコスト削減や、人工知能(AI)とメタバースへの多額の投資が、プラスに働いた。昨年の番付で16位だったザッカーバーグの順位は、今回は4位に上昇している。

AIのおかげで急激に資産が増えたビリオネアにはそのほか、半導体大手エヌビディアのジェンスン・フアンCEOや、オープンAIに多額の投資をしているマイクロソフトの元CEOであるスティーブ・バルマー、ソフトウェアの世界大手オラクルの共同創業者で最高技術責任者(CTO)のラリー・エリソンなどがいる。

また、最も大幅に資産を増やした富豪10人のうち、8人は米国人が占めている。さらに、そのうち6人は「マグニフィセント・セブン」と呼ばれる米国のテクノロジー企業(アップル、マイクロソフト、アルファベット、アマゾン、エヌビディア、メタ、テスラ)の関係者だ。

米国人以外の2人は、石油化学・エネルギー関連事業を手掛けるインドネシアのプラジョゴ・パンゲストゥと、インドの新興財閥アダニ・グループの会長、ゴータム・アダニ。金融詐欺と株価操縦などの疑惑を指摘されたことで打撃を受けたアダニは、疑惑を全面否定。インドの最高裁判所がアダニに有利な判断を示したことも、資産の回復につながった。

ランキング

最新の世界長者番付で、資産が過去1年で最も大幅に増加していたビリオネアの上位10人は、以下のとおり(ランキングは3月8日の株価と為替レートに基づき作成。氏名の下は左から、資産額と前年からの増加額、かっこ内は主な収入源と国籍)

1. マーク・ザッカーバーグ

1770億ドル(約26兆8000億円)、+1126億ドル(フェイスブック・メタ、米国)

2. ジェフ・ベゾス

1940億ドル、+800億ドル(アマゾン、米国)

3. ジェンスン・フアン

770億ドル、+559億ドル(エヌビディア、米国)

4. マイケル・デル

910億ドル、+409億ドル(デル・テクノロジーズ、米国)

5. スティーブ・バルマー

1210億ドル、+403億ドル(マイクロソフト、米国)

6. プラジョゴ・パンゲストゥ

434億ドル、+381億ドル(石油化学・エネルギー、インドネシア)

7. ゴーダム・アダニ

840億ドル、+368億ドル(インフラ・商品、インド)

8. ラリー・ペイジ

1140億ドル、+348億ドル(グーグル、米国)

9. セルゲイ・ブリン

1100億ドル、+340億ドル(グーグル、米国)

10. ラリー・エリソン

1410億ドル、+340億ドル(オラクル、米国)
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「資産1000億ドル超」のセンティビリオネア、最新番付で14人に急増

forbes.com 原文

編集=木内涼子

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