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2024.04.09 16:00

グーグル株、期待外れの決算で株価の勢い欠く 買収報道への反応も鈍い

2024年2月の段階で有料会員数が1億人を突破したとされる同社のオンラインストレージサービス、Google Oneには「AIプレミアム」と呼ばれる月額20ドルの有料プラン(日本版では月額2900円)があるが、同社はそのプランにAI検索機能を追加することを検討しているという。それによりプランの月額料金が変更になるかどうかはわかっていない。

マイクロソフトのCopilot(月額3200円)に対するユーザーの反応が今1つだったことを考えると、グーグルがGeminiを活用した検索サービスでそれ以上の成果を上げるかどうかは不透明だ。

グーグルはハブスポットを買収するのか?

米国時間4月4日、グーグルによるハブスポット買収の可能性が浮上した。CNBCが取り上げたロイターの報道によると、アルファベットは「ここ数日、いくら提示すべきか、独占禁止法当局が買収を許可するかどうかを議論している」という。

ウォール・ストリート・ジャーナル紙は買収価格について、「買収が報じられる前のハブスポットの時価総額に30%のプレミアムを上乗せした400億ドル(約6兆円)以上になるだろう」と書いている。

しかし、仮にグーグルがハブスポットに400億ドルを支払うとして、ハブスポットの収益が年率25%で成長し続け、今後10年間、年率13.5%のフリーキャッシュフローを獲得できたとしても、この買収はグーグルにとってマイナス30億ドルの正味現在価値をもたらすことになる。

さらに、ハブスポットの2023年の売上高が22億ドル(約3339億円)であり、この買収によるグーグルの売上高の増加率は1%にも満たない。

総じて、投資家はグーグルの株価に高い期待を寄せているわけではなさそうだ。MarketWatchによると、同社を担当する63人のアナリストは、向こう12カ月の目標株価を約166ドルに設定している。

forbes.com原文

翻訳=江津拓哉

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