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2024.04.10 14:00

MLBでたった3人、「40歳超えの投手」たちの挑戦

ヒューストン・アストロズのジャスティン・バーランダーは、過去3度、サイ・ヤング賞に輝いた名投手(Getty Images)

ヒューストン・アストロズのジャスティン・バーランダーは、過去3度、サイ・ヤング賞に輝いた名投手(Getty Images)

米メジャーリーグ(MLB)では、2023年のシーズン終了後にアダム・ウェインライトが引退し、リッチ・ヒルも未契約となった結果、40歳を超えた現役選手はわずか3人になった。しかも全員が投手だ。

ヒューストン・アストロズのジャスティン・バーランダー(41歳)は、過去3度、サイ・ヤング賞に輝いた名投手だ。キャリア通算300勝という無謀とも思える目標に取り組んでいるが、右投げのバーランダーは今シーズン、故障者リストに名を連ねた状態で開幕を迎えた。
ヒューストン・アストロズの背番号35番、ジャスティン・バーランダー投手 (Photo by Michael Starghill/MLB Photos via Getty Images)

ヒューストン・アストロズの背番号35番、ジャスティン・バーランダー投手 (Photo by Michael Starghill/MLB Photos via Getty Images)

アトランタ・ブレーブスのチャーリー・モートン(40歳)は2024年4月1日、敵地であるギャランティード・レート・フィールドで行われたシカゴ・ホワイトソックス戦で、5.2回を無失点で抑え、チームは勝利した。

アトランタ・ブレーブスと5度目の契約を結んだばかりのジェシー・チャベス(40歳)は3月31日、フィラデルフィアで行われた試合で、2023年のオールスター選手で左腕のマックス・フリードに代わって1回途中から登板し、ピンチを救った。

チャベスは、今シーズン後の引退を表明しており、モートンもそれに続く可能性がある。一方のバーランダーは、46歳まで現役だったノーラン・ライアンのように40代後半まで投げ続け、2009年のランディ・ジョンソン以来となる、メジャー通算300勝を達成したいと公言している。
アトランタ・ブレーブスのジェシー・チャベス投手 (Photo by Todd Kirkland/Getty Images)

アトランタ・ブレーブスのジェシー・チャベス投手 (Photo by Todd Kirkland/Getty Images)

バーランダーは今春、肩の負傷で調整が遅れ、故障者リストに登録された状態でシーズン開幕を迎えた。しかし、彼は先発投手リストの常連であり、MLBの先発試合数ランキングではこれまで5度もトップに輝いている。

バーランダーには、できるだけ長く現役生活を続けようとする動機が十分にある。今シーズンは、2022年のシーズンオフにニューヨーク・メッツと交わした2年総額8670万ドル(約130億円)という契約の2年目なのだ。昨シーズン中の2023年8月1日(トレード期限当日)に、メッツから古巣ヒューストン・アストロズに移籍した。

バーランダーは、メジャーリーグ全162試合あたり平均17勝で、過去に4度、最多勝投手に輝いている。昨シーズンは、メッツとアストロズの2チームで投げ、成績は13勝8敗、防御率は3.22、ポストシーズンは1勝1敗だった。

キャリア全体では、プレーオフ(ワールドシリーズ含む)通算17勝だ。

とはいえ、時間と慣例がバーランダーにとって不利に働いている。現役生活が長くなるにつれ、ケガをしやすくなっている上に、現行方式にも従わなくてはならない。つまり、投手のローテーションが5人で組まれ、1試合あたりの球数が100球前後に制限されているのだ。

現役では、バーランダーの通算勝利数を上回る投手は1人もいない。たとえば、モートンは2023年までのプロ入り16シーズンで、通算130勝にすぎない(直近では4月1日に、鬱陶しい天候のシカゴで1勝を収めた)。カーブを得意とするモートンのポストシーズン通算は7勝だ。
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翻訳=遠藤康子/ガリレオ

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