限られた数のメンバーからなるこの「クラブ」の一員となった富豪たちは、多くがテクノロジー企業の創業によって財を成した人たちだ。また、番付に入ったビリオネア(今回は2781人)が保有する資産の合計額は10年前から120%増えていた一方、センティビリオネアの保有資産の総額は、同じ期間に255%増加していた。
最新の番付の上位を占めるセンティビリオネア14人の資産の合計は、およそ2兆ドル。番付に入った2781人の保有資産の総額14兆2000億ドルのうち14%を、わずか0.5%の人たちが手にしていることになる。
フォーブスが1987年に発表した最初の世界長者番付では、保有資産が100億ドルを超えた富豪は、2人だけ(いずれも日本人)だった。当時の100億ドルは、現在の価値では約270億ドル。最新の番付では、この金額を保有する富豪の順位は69位となる。
以下、最新の世界長者番付でドル建て保有資産が「12桁以上」の富豪14人を、14位から順に紹介する(ランキングは3月8日の株価と為替レートに基づき作成。かっこ内は、左から保有資産、主な富の源泉、国籍)。
14. カルロス・スリム(1020億ドル、通信事業、メキシコ)
メキシコの通信王は、2010年と2013年の番付では首位につけていた。今回の番付では14位となったが、主にメキシコペソが上昇を続けていること、率いるコングロマリット、グルポ・カルソの株価が60%上昇したことにより、保有する資産そのものは増加している。13. アマンシオ・オルテガ(1030億ドル、ファッション・小売業、スペイン)
オルテガの資産は、ここ1年で約260億ドル増加。今回初めて、センティビリオネアとして番付に入った。傘下にファストファッション・チェーンのザラなどを持つインディテックスの株価は、この1年で43%上昇している。また、ロジスティクス施設やオフィス・住宅用不動産など、主に欧米で所有する不動産ポートフォリオだけでも、その価値は200億ドル以上。オルテガが持つ不動産の賃借人には、アップルやアマゾン、ウォルマートなどが含まれる。
12. マイケル・ブルームバーグ(1060億ドル、ブルームバーグ、米国)
世界のビジネス・金融ニュースを配信するブルームバーグの共同創業者、82歳のブルームバーグは、自身の死後には気候変動対策や公衆衛生の向上を目指して自ら創設したブルームバーグ財団に、保有するブルームバーグの株式88%を寄付することを約束している。11. セルゲイ・ブリン(1100億ドル、グーグル、米国)
10. ラリー・ペイジ(1140億ドル、グーグル、米国)
9. ムケシュ・アンバニ(1160億ドル、コングロマリット、ムンバイ)
8. スティーブ・バルマー(1210億ドル、マイクロソフト、米国)
7. ビル・ゲイツ(1280億ドル、マイクロソフト、米国)
6. ウォーレン・バフェット(1330億ドル、バークシャー・ハサウェイ、米国)
5. ラリー・エリソン(1410億ドル、オラクル、米国)
4. マーク・ザッカーバーグ(1770億ドル、メタ、米国)
3. ジェフ・ベゾス(1940億ドル、アマゾン、米国)
2. イーロン・マスク(1950億ドル、テスラ、スペースX、X、米国)
1. ベルナール・アルノー(2330億ドル、LVMH、フランス)
(forbes.com 原文)