北米

2024.04.09 15:30

米外交官らを襲う「ハバナ症候群」を報じたドキュメンタリーを1000万人が視聴

Shutterstock.com

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米国の外交官らを襲う「ハバナ症候群」と呼ばれる謎の健康被害を取り上げた米CBSニュースのドキュメンタリー番組『60 Minutes(60ミニッツ)』は、3月31日に1000万人以上に視聴された。同局の5年にわたる調査結果をまとめたこのエピソードは、ニールセンのデータによると25日から31日までの1週間の米国のすべてのテレビ番組で最も視聴された番組となり、日曜日の夜に1037万人が視聴した。

『60ミニッツ』は米国のテレビ番組の中で最も視聴者数が多い番組の1つだが、31日のエピソードは2024年に最も視聴された番組となり、2月に放送された映画『オッペンハイマー』の俳優キリアン・マーフィーへのインタビューの視聴者数740万人を上回った。

ハバナ症候群のエピソードの視聴者数は、同番組の10月のバイデン大統領のインタビュー(730万人)や、12月のハマスから解放されたイスラエル人の元人質のヤルデン・ローマン=ガットのインタビュー(636万人)を上回った。

しかし、このエピソードの視聴者数は、同番組の昨年9月のゼレンスキー大統領のインタビューの視聴者数の1180万人には及ばなかった。

『60ミニッツ』は、長年にわたり注目度の高いエピソードで多くの視聴者を獲得している。2018年にトランプ前大統領との不倫関係について語ったポルノ女優ストーミー・ダニエルズのインタビューは2200万人が視聴し、2008年の大統領選挙後のバラク・オバマ夫妻のインタビュー(2500万人)以来の視聴者数を記録した。

31日の『60ミニッツ』は、ハバナ症候群に焦点を当てていた。ハバナ症候群という呼称は、2016年にキューバのハバナにある米国大使館の職員らが聴覚や視覚、平衡感覚の異常を訴えたことに由来する。オーストリアや中国、ジョージア、ドイツ、インド、ロシア、台湾、ベトナム在勤の米政府職員らもその後、同様の症状を訴えている。

この症状は、ロシアなどの敵対する政府による攻撃によって引き起こされたとの見方もあるが、CIAは昨年、約1000件にのぼる症例の大部分は、環境的な原因や、診断されていない症状、ストレスによって引き起こされたと結論づけていた。ただし、20数件については外国の関与が否定されていなかった。

グレッグ・エドグリーン元陸軍大佐は、31日の番組で米国政府関係者を一掃する世界的キャンペーンの一環として、ロシアがこの攻撃を行ったことを確信していると語った。
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ハバナ症候群の「犯人」はロシア情報機関か 昨年には米国防総省の高官も似た症状

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編集=上田裕資

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