2024.04.08 12:00

ハイブリッド車の販売が米国で急増、人気の理由と専門家のオススメ車種

いずれにせよ、外部の充電器からプラグを接続することはなく、航続距離は燃料タンクのガソリン(または軽油)によって決まる。車種によってはアイドリング時だけでなく発進時や低速走行時にエンジンを停止させてモーターのみで走行できるものもあり、その間の実質的な燃料消費率はゼロとなり、さらに燃料を節約できる。

ほとんどのハイブリッドの乗用車、トラック、SUVは、内燃エンジンのみをパワーユニットとして搭載する標準モデルより依然として高価だが、その差は着実に縮まってきており、現在ではいくつかの主要な車種では比較できる水準にある。例えば、前述のトヨタ・プリウスは2万7950ドル(約420万円)からという価格で、すべての新車の平均価格の約4万8000ドル(約730万円)よりだいぶ安い。フォード・マーベリックのベースモデルは、2.0リッターのガソリンエンジン搭載車が2万3815ドル(約360万円)であるのに対し、2.5リッターのハイブリッド車は2万5315ドル(約380万円)と、価格差は小さい。

また、プラグインハイブリッドと呼ばれる種類のクルマも数多く販売されている。これは一般的なハイブリッド車よりも大容量のバッテリーを搭載しており、外部から充電することも可能。一度の充電で20〜100km近い距離を電力のみで走行できる。バッテリーが消耗すると、普通のハイブリッド車と同様にエンジンが始動し、ガソリンと電気の組み合わせで走行する。

ただ、残念なことに価格はさらに高くなる。例えば、トヨタの「プリウス プライム(日本名:プリウス プラグインハイブリッド)」は、通常のプリウスより5000ドル(約75万円)ほど高い。このプラグインハイブリッドは今後、別の記事で改めて取り上げることにしよう。

最も費用対効果の高い車種

米国でEPAによる燃費評価が最も高く、車両価格(輸送料、諸費用、諸税抜きの価格)が最も安い、2024年モデルのハイブリッド車を10車種ご紹介しておこう。それぞれ平均的なドライバーの年間推定燃料費と、日本でも販売されている車種はその消費税込価格と(日本で一般的な)WLTCモード燃費のメーカー発表値も記しくおく。
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翻訳=日下部博一

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