テクノロジー

2024.04.12 16:00

AFEELAが「モビリティ体験」を変える、ソニー・ホンダのデザイナーが語る

「日本のプロダクトデザインの黎明期を支えてきたソニーデザインとホンダデザイン。その中でもポータブルオーディオプレイヤー『ウォークマン』、ホンダの3代目『ワンダーシビック』などが良い手本になりました。また、人間のためのスペースを最大限広くするMM思想(マン・マキシマム/メカ・ミニマム)という、ホンダが提唱してきた考え方にAFEELAのデザインは多くのことを倣っています」(石井氏)

ソニーには「aibo(アイボ)」、ホンダには「asimo(アシモ)」というロボットがある。それぞれのプロダクトデザインから培った知見もAFEELAに活かした。共通するエッセンスは「必要最低限で無駄のない線と、全体に柔らかくラウンドしたサーフェス(面)で構成されていること」だ。さらにAFEELAは足回りのシャーシプラットフォームにシャープな造形を組み合わせている。その理由を河野氏が説く。

「自動車のように大きなサイズのプロダクトは、デザインがシンプルになり過ぎると退屈に見えたり、重厚感がなく感じられる場合があります。AFEELAはロボティクスのデザイン的な要素を採り入れながら、シンプルで充実した造形を探求してきました」(河野氏)

2024年のプロトタイプでは、2023年に発表した最初のプロトタイプよりもさらにジオメトリック(幾何学的)な形状を練り上げ、パーツの構成上から必要になるスプリットラインまで徹底的に見直した。石井氏は「モビリティ=動体」としての魅力を意識しながら、それをより強く引き出したのだと表現する。

ソニー・ホンダモビリティが今年のCESで発表した、AFEELAの第2世代のプロトタイプモデル。「必要最低限で無駄のない線と、全体に柔らかくラウンドしたサーフェス(面)」が新しいデザインの重要な構成要素だ

ソニー・ホンダモビリティが今年のCESで発表した、AFEELAの第2世代のプロトタイプモデル。「必要最低限で無駄のない線と、全体に柔らかくラウンドしたサーフェス(面)」が新しいデザインの重要な構成要素だ

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編集=安井克至

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