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2024.04.05

アップルとグーグルが「ストーカー対策」強化か、他社製の追跡デバイス検出で

Shutterstock.com

アップルの忘れ物防止タグのAirTag(エアタグ)は非常に便利なデバイスだ。この小さなトラッカーは、スーツケースやクルマの中などに隠しておいて、万が一盗難に遭った場合などに、その位置を把握するのに役立つ。しかし、近年はこのデバイスがストーカーに悪用されるケースも増加中だ。

アップルは、このようなAirTagの悪用を防ぐための機能を今後の数週間で導入しようとしている。ニュースサイト9to5Macは4月2日、開発者向けに公開されたiOS 17.5 beta 1から「Bluetooth位置情報トラッカーを悪用するストーカー対策機能」が発見されたと報じた。

アップルは、以前からユーザー自身の持ち物ではないAirTagがいっしょに移動していることを検出した場合、ユーザーにそれを警告する機能を導入していたが、その検出対象を他社製のトラッカーにも拡大しようとしている。

9to5Macによると、iOS 17.5 beta 1の「FindMy(探す)」アプリのコードには、サードパーティの追跡アクセサリを識別し、ユーザがそれらを無効にできる機能が含まれているという。「このアイテムはApple Find Myネットワークで認証されていません。このアイテムを無効にして、所有者と位置情報を共有しないようにすることができます。そのためには、このアイテムの製造元がウェブサイトで提供している指示に従ってください」との記述が見つかったと、9to5Macは報じている。

アップルが他社製のトラッカーを検出可能にすることは大きな前進と言えそうだ。

そして、グーグルもアップルのこの動きに続いて、昨年のGoogle I/Oで発表したFind My Deviceネットワークを4月7日以降に利用可能にすると発表した。このネットワークでは、オフラインでもデバイスの場所を特定できる。また、ユーザーの端末に接続されていない互換性のあるFast Pairアクセサリーも発見できる。これには、互換性のあるイヤホンやヘッドホンなどが含まれる。

Find My Device ネットワークは当初、昨年夏に立ち上げ予定だったが、ニュースサイト9to5Googleによるとグーグルは、iPhone所有者の利益のためにスケジュールを延期し、アップルがこの保護をiOSで適用できるようにしたという。

つまり、今後の数日から数週間の間に、トラッキングデバイスの世界に大きな変化が訪れることになりそうだ。

forbes.com 原文

編集=上田裕資

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